〜 亮太side 〜
と、テーブルに皿を並べる。
あいついつもこんな感じだったのか。
相当くるな、これ。
蓮のトーク画面を開いて、渡すと
りんがフォークを置いて人差し指で文字をうつ。
亮太 「 れ 」
亮太 「 ん 」
くしゃくしゃとりんの頭を撫で携帯をとる。
亮太 「 りんが打った。 」
亮太 「 どうだ、楽しくやってるか? 」
亮太 「 なんかあったらLINEしろ、」
直ぐには返事かえってこねぇか…、
ー
ーー
ーーー
チラッと、携帯画面を確認してから
りんの腕を掴んで風呂に連れて行く。
返事なし……か。
と、椅子に座って、手で目元を隠す。
りんの頭を洗う。
こんな返事ねぇって事は友達と上手くいったっぽい、な。
楽しいのは分かるけど何時帰ってくるかぐらいLINEしろよ。
くそ、直ぐ泣きついてくるかと思ったのに。
と、両耳を手で抑える。
ぎゅっと、尻尾を掴む。
ー
ーー
ーーー
ドライヤーをとると、りんを担いでリビングに向かう。
りんをおろして、コンセントを繋いでいると、
りんから携帯を取りあげる。
蓮 「 大丈夫 」
蓮 「 楽しいよ 」
なんの大丈夫だ……
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〜 蓮 side 〜
藍莉がトイレに行った後数人の女子がトイレに走っていく
ッ…俺が悪いのかよ、
来るじゃなかった。
何が全員と友達になるだよ、無理だろ。
そっか。藍莉にまで嫌われたかも……
あれ…何しに来たんだっけ…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。