8時半。
お店を閉め、家に帰ろうとした時だった。
家に帰ると、亮太はご飯作って準備してと忙しそうだった。
俺はずっと遠くからそれを見ていた。
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10時前、
亮太が俺を見て動こうとしない。
背伸びをして、亮太の口にキスをした。
ぽんぽんと頭を撫でてくる亮太は嬉しそうだった。
と、亮太が出ていく。
外まで見送りに行こうかと思ったけど、
からかわれそうだから辞めた。
ー
ーー
ーーー
1人だ。
とりあえず、亮太の作ったご飯を食べる。
安定に美味い亮太のご飯。
でも…なんか…違う。
いつもより早く食べ終わった。
洗い場に持って行き、自分で洗う。
いつも亮太がしてくれてた事。
ぼーっと洗っていたら手が滑った。
パリンッ と皿が割れる。
皿を拾おうとしたら、指を切った。
割れた皿を袋に入れ、指に絆創膏を貼る。
ははッ……、散々だな…。
亮太怒るかな、
時計の針が10:43を指す。
まだ40分しか経ってねぇのかよ、
風呂入ろ。
昔に戻ったみたいだ。
俺が、亮太の家に来る前。
1人で何してたんだっけ、
風呂でぶくぶくとする。
ー
ーー
ーーー
風呂から上がったら11:15になっていた。
流石に入りすぎた。のぼせた…、
冷蔵庫をあけたら、アイスが1本残っていた。
食べていいのかな……、
この間の事を思い出す。(75話参照)
やめとこ……////
と、氷を1つ口へ放り込んだ。
ガリガリと、噛み砕く。
ソファーに座りテレビを付けた。
面白いのやってねぇな、
時計を見ても3分くらいしか経ってない。
落ち着かない。
亮太はダメ、遥さんは…電話番号知らねぇし、
プルルルルッ…と、藍莉に電話をかけた。
なんか、緊張してきたな…、
少ししてから藍莉が出た。
ああ、暇だ。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。