〜 蓮 side 〜
いねぇ…映画館も見たし、
この前藍莉と行ったとこは全部回った。
よく分かんねぇんだよな…ここは今2階か、
地図の前で自分の居場所を確認する。
亮太の事かな…
ポチ…、その人だ、亮太と最近連絡取ってた人
通知うるさい人…亮太笑いながら困ってたし、
隣を通り過ぎて行った人の手を掴み呼び止める。
パッと手を離してフードコートに走る。
急げ、まだ遠くに行ってないはず…、
いなくても近くのお店探せばいいんだ!
ー
ーー
ーーー
いい匂いする…俺もお腹空いたな…、
早く帰って亮太のご飯食べたいな、
亮太の恋愛対象は男だから、女の人がいても大丈夫だけど…
でも、今いるのは…、
亮太がスプーンを相手の口元に運ぶ。
ッ……亮太…、?
心臓がズキッと痛くなる。
亮太が楽しそうに相手と話してる。
こっからじゃ何話してるのか聞こえない…
俺に隠してまで…その人に会いたかったの?
その人は亮太のなに…、?
特別な関係は俺とだけでいいじゃん…
話が終わったのか、亮太と相手が立ち上がる。
亮太が…浮気してる…俺がいるのに、
雅って人の事好きなんだ…、
だから俺にアルバム見られたくなかったんだ…、
バレないように距離をとりつつ、後をつけた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。