インターホンが鳴ったと思い、見に行くと
ポチくんが亮太をすり抜けて上がってくる。
そっか…俺はいつも亮太と一緒だけど…
すりすりとポチくんが頬を擦りつけてくる。
と、ポチくんの首元の服を引っ張って俺から離す。
ー
ーー
ーーー
ポチくんの急な押しかけから、飲み会が始まった。
俺はまだ未成年だからコーラだけど。
手に持っていたお酒を置いて、ポチくんが机に伏せる。
俺らそんなにちゅーしてないよポチくん…///
亮太と目が合う。
な、なんで微笑んで来たんだ…//
したい…って事、?そう言うことだよな、だよな、…//
言わなきゃ良かった…あぁ、もう…くそ、俺のバカぁ///
席を立ち、棚からコップを取り出して
冷蔵庫で冷やしてあった水を注ぐ。
いつも元気なポチくんがしおれてる…
ポチくんが起き上がって亮太に抱きつく。
あ、…亮太今絶対顔赤くした、
ポチくんで見えなかったけど、絶対照れてたッ、
俺とした時は照れる事なんかないのにッ
押しかけて来た時あんなに面倒くさそうにしてたのに
亮太ポチくんには弱いんだ、絶対そうだッ、
ペシ、と亮太がポチくんにデコピンをする。
と、亮太がポチくんを席に座らせ、お酒を取り上げる。
ゴンッと、水が零れない程度にコップを置く。
ぽんぽんと、頭を撫でられる。
今2人にしちゃダメだ、
と、額にキスされる。
そこじゃない…ポチくんとは口でしてたじゃんッ
なんでポチくんと2人になろうとするの、
意味わかんねぇ…俺よりポチくんかよ、
りんを抱えて、寝室に行く。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。