リクエスト.
〜 亮太side 〜
蓮が風呂からあがってリビングに戻ってきた。
蓮が不思議そうに俺の隣に座る。
毎度毎度髪濡らして出てくんな、風邪ひくだろ。バカ。
肩にかかってたタオルを取りわしゃわしゃと蓮の髪を拭く。
作り置きつっても3日分は冷蔵庫入り切らねぇからな、
土日挟むから、誰かに頼むか…
もういいか。拭いてたタオルでそのまま蓮の頬を包み込む。
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〜 蓮 side 〜
目が覚めてリビングに向かう。
亮太が朝早く起きて朝食を作っていた。
皿を運ぶのを手伝って、席に座る。
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と、亮太が玄関に置いてあった荷物を持つ。
ぽんぽんと、亮太が俺の頭を撫でて出ていく。
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ソファーで寝転がってゲームをしていたら、
ぐぅ…とお腹が鳴った。
……
ゲーム機を置いて起き上がり、台所を見る。
そうだ、俺が買いに行かねぇと飯ねぇんだった。
部屋着を脱いで、服を着替える。
靴下…、もういいや、サンダルで行こ、
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ーーー
外に出て、近くのコンビニに足を運ぶ。
俺より歳下かな、じゃんけんで勝った方が嬉しそうに
商品を選んでもう1人の方に渡してた。
おにぎりを2つ手に取ってレジに持っていく。
会計を済ませると一直線に、家に帰った。
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おにぎりの袋を開けて口へ運ぶ。
ピッ、とテレビを付ける。
つまんねぇのしかやってないし、
亮太も今飯食ってんのかな…友達 と。
高校の時の友達って言ってたっけ…友達…ね。
おにぎり2つを食べ終え、
プルルルルッ…プルルルルッ…と藍莉に電話をかける。
あ…金曜日だから藍莉今大学だ。
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| 📞 |
| 不在着信 | ← 頑張ったから褒めてw
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蓮「 ごめん、なんでもない。 」
プルルルルッ…プルルルル、とポチくんに電話をかける。
プツンッ、と通話を切り、ごろんと寝転がる。
いいな、ポチくん、
ぁ…明日も暇なんだった。聞いとけば良かった。
あと聞いてないの遥さんだけだけど、
いつもお店来るの夕方からだからなぁ…
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。