〜 遥 side 〜
藍莉ちゃんに呼ばれて来た訳だけど…、
喧嘩ねぇ…、放っとけば仲直りくらいするでしょうに。
まぁ、確かに…喧嘩中の2人の中にいるのはキツいよね…
いやいや、今あんたが好きにしてって言ったんでしょ。
もう、お互い仲直りする気はあるんだから、はよ仲直りせい
めんどくさい男は嫌われるよ〜、って。相手も男か。
ガチャ、と厨房に入る。
蓮が話聞いてくれないと。
そして、いつものオラオラが出せず、むしろ蓮の態度に
ショックを受けて、落ち込んでると。
めんどくさぁ、こいつら。
結局のところ蓮はまだガキだしあんな性格だから、
あんたがどうにかしないと無理なんだって。
うわぁ…ぇ、それで喧嘩したの…嘘でしょ?
亮くん…あなたどんな性癖してんの…(引)
亮くんが目をそらす。
何その顔、可愛い…//
じゃなくてッ!
もぉ、なんで元カレの性の悩み聞いてんの私(泣)
私にはどうも出来ないよ、2人の問題なんだから。
さて、お相手が中々厄介ね…、
ガチャッ、とドアを開けるとゴンッという鈍い音がした。
額をぶつけたらしい。
いやいや…嘘でしょ、?
厄介どころか…ちょろすぎない、?
頭の中はずっと亮くんなのね、
ほんと、ムカつくなこのカップル、
ドンッ、と背中を押して蓮を厨房に入れる。
この子はこの子ですんごいにやけてらっしゃる。
そりゃ、あんな堂々と盗み聞きしてたらね 笑
ちょっと刺激強すぎたかしら…
す、凄い目が光り輝いてる……あはは…、あれ…
もしかして、腐女子…って部類の子……?
まともなの私だけなの?(泣)
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!