第22話

いじめ、、、?
4,028
2020/04/14 11:25
俺の予感はどうやら的中していたらしい。 
先週にあった練習試合の日から、田中くんは変わっていった。

部活のときはなにかに怯えているような目をしているし、いつもどこかを痛がっている。
この学校に来た時より、笑わなくなった。


次第に、田中くんはあまり部活に来なくなっていた


今日は、部活で練習試合の日。
今日は、田中君は部活に来てる。
先輩
今日は部活来てんだなぁw
田中君の事をバカにしたように、先輩が言う。
田中君
は、はい。
なにかがおかしい。
部活で何かあったんだろうか。
そんな事を考えながら、グラウンドに出る。
ピーーーーーーー
試合が始まる。
向井康二
頑張れー!!
応援しながらも、写真を撮っている向井くん。
向井くんが応援してくれるなら、どんなことでも頑張れる気がした。
激しいボールの奪い合いになる。その時、
田中君
う゛…
唸り声を上げて、田中君がしゃがみこんだ。
前半が終わり、先生が田中君のもとへ駆け寄る。
保健室に行くみたい。
後半の試合が始まる。
残り10分のところで、俺の所に来たボールをシュートする。


パシッッ


入った〜!!
その後の試合でも、2ゴール決めて、俺らの勝ち!
るんるん気分で部室に戻るとこんな会話が聞こえた
先輩
わざとでもやり過ぎだろw
先輩
あんぐらいが丁度いいだろw
次はあいつだな。
怖くなって、逃げるように部室を出た。
向井康二
めめー!おめでと!
向井くんが走ってくる。
目黒蓮
ありがとうございます!
若干ぎこちない笑い方になってしまった。
一瞬不思議そうな顔でこっちを見た向井くんだったけど、
向井康二
行こ!
って言って、俺の手をとって歩く向井くん。
向井くんの手の温もりが俺に伝わってくる
それだけで、不安だった俺の心が、少し和らいだ。

駅について、電車に乗り、写真を見る。
向井康二
これ、めめがシュート決めたやつ!
目黒蓮
いい写真ですね!!
向井くんと話している時が1番落ち着く

まだ、向井くんの駅にはつかない。
向井康二
めめ今日かっこよかったな!
そう言って、見上げてくる彼を思わず抱きしめる。
向井康二
んっ…めめ?
車両にはあまり人はいない。
不安な心を癒やしたい、ただそれだけだった。
目黒蓮
もう少しだけ、このままがいいです
俺がそう言ったら、向井くんは何も言わずに、俺の腰に腕を回した。

向井くんの駅についた頃には、二人とも離れて、
目黒蓮
急にあんなことしてすいませんでした
俺が謝ったら、
向井康二
全然ええんやで!
そう言って、彼は去っていった。
ほんとに向井くんは優しい人だ

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