第27話

守るから。
4,037
2020/04/18 10:47
(Mukai)
駅に着いた時、めめの目から涙が溢れる。
見ていられなくなって思わず、抱きしめた。

目黒蓮
うぅ…
声を上げて泣くめめ。
それほどに苦しい思いをしていたと思うと、また、怒りが湧いてくる。


俺の腕の中で泣くめめは、いつもよりも、小さく、儚く見える。

しばらくしたら落ち着いたみたいで、俺の肩にうずめていた顔を上げた。
電車が来た。俺たちも乗って、座席に座る。
向井康二
ゆっくりでいいから、何されたか教えてくれへん?
目黒蓮
は、はい。
時々声を詰まらせながら、すべてを話してくれた。
向井康二
辛かったなぁ。
止まっていた涙が溢れる。
向井康二
もう大丈夫やで。
俺もいるし、ラウールくんもおる。
辛いときは頼ってね?守るから。
目黒蓮
ありがとうございますっ…
目に浮かんだ涙を拭い、こっちを向いて笑った目黒くん。もうその目に嘘はない。

俺の駅に着いた時、
目黒蓮
心配かけて、ごめんなさい。
でも、ありがとうございました。
しっかりした口調でそう言うめめ。
向井康二
いえいえ、ばいばい!
これからは、もっと頼ってほしいなぁと思う。
だって、一人で抱え込むのって想像以上にしんどいし、何よりあんな苦しむめめを見たくないっていうのが俺の本音。



それにしても、ようここまで耐えたなぁ。

でも、これからは頼ってね、。


俺が、







「「守るから。」」

プリ小説オーディオドラマ