第13話

インフィニティ・クリムゾン
1,242
2021/12/06 23:00
シリカと大冒険をしたのも結構前のことになった。今でも昨日の事のように思い出せるが。現在SAOは52層までクリアされている。そして俺は今50層にいる。
あなたのゲーム内の名前
「上の層のボス戦で使えるアイテムがここにあるのか。SAOはしっかり下の層にもキーアイテムを置いてくるんだもんな〜…めんどくさい…」
キーアイテムをどうにか見つけ、とりあえず何か食べたいから街へと戻っている最中だ。
歩いていると、突然謎の通知が届く。ピロンという音とともに、クエストログが表示されている。
あなたのゲーム内の名前
「うおっ!?なんだ!?」
クエストログには破壊と殺戮の支配者クリムゾン・ルーラーとだけ表示されている。
あなたのゲーム内の名前
「なんだ…これは…!?」
訳が分からず辺りを見回していると、突然地響きが起こった。慌てて飛び退くと燃え盛る大剣を持った巨人が降ってきた。
あなたのゲーム内の名前
「うぉぉぉおおおおおぃっ!!!??」
間一髪のところで回避した。一旦逃げようとしたところ、結晶アイテムが使えなかった。しかもいつの間にかインスタンスマップに移動させられている。
あなたのゲーム内の名前
「どうなってやがる…!?こいつを倒さねぇと出れないってことか…」
俺は目の前の巨人を見る。恐らく60層クラスのモンスターだ。今のレベルだと勝てるかどうかと言ったところだ。
あなたのゲーム内の名前
「それでもやらなきゃ…てめぇをぶっ飛ばしてこっから出ていく!」
俺は剣を構え走り出す。巨人は剣を振り上げ攻撃してくる。
あなたのゲーム内の名前
「ふっ!せあぁっ!!」
攻撃を回避し、ソードスキルを打ち込む。一瞬のけ反ったものの、そこまで効いてはいない。それでも攻撃を続けた。攻撃は避けられる程度のスピードだ。集中力を切れさせなければまともに食らうことは無い。
あなたのゲーム内の名前
「イレギュラーなフィールドボスってところか…!だが、攻撃は思ったより単調だし、これならいける!」
巨人のHPがレッドゾーンへと入った時、それは起きた。突然ボスの持っている剣が炎を纏ったのだ。攻撃もより鋭く早くなり、俺は避けきれずモロに食らってしまう。
あなたのゲーム内の名前
「なっ!?うわあああぁっ!!」
あなたのゲーム内の名前
「はぁ…はぁ…嘘だろ…!?今の一撃でHPが半分以上持っていかれちまった…!次あの攻撃をくらったら…」
死ぬ
それが頭を過り、俺は慌てて飛び退きポーションを飲む。
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「この野郎…!自分が死にかけだからって道連れ作戦か?死んでたまるかよ。ここまで来て…死ぬ訳にはいかねぇんだよ!」
俺は最後の力を振り絞り、突撃する。巨人のソードスキル攻撃に合わせ、こちらもソードスキルを放つ。片手直剣最強の10連撃ソードスキル、ノヴァアセンション。
あなたのゲーム内の名前
「おらああああぁぁぁぁっ!!!!」
最後の一振でボスは砕け散った。俺は気が抜け座り込んでしまった。
あなたのゲーム内の名前
「はぁ…はぁ…クッソ…なんだったんだよ…死ぬかと思った…」
俺は目の前に表示された獲得コルや獲得経験値、獲得アイテムを見た。俺は獲得アイテムを見て、驚愕した。
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「んなァっ!?なんじゃこの剣!?これは…ドロップ武器の中じゃバケモンクラスじゃ…」
恐ろしい程にステータスが高い武器だ。しかも真に驚くべきはその特性である。その特性とは、ソードスキルを使わずに攻撃し続けた場合、攻撃力が増加し続けるという。そしてソードスキルを使えば、その攻撃力をがん乗せしてぶち込めるのだ。
あなたのゲーム内の名前
「魔剣とかそんなレベルだぞ!?こんなもん持ってたらシャレにならん…!」
だが、1人で倒したモンスターからドロップした武器だ。使わなければ宝の持ち腐れだ。どうせなら使いまくってやろうと思った。その武器は真紅に輝き、紅くないところがない。武器の名は…
インフィニティ・クリムゾン

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