車内では特に会話もないまま、

ただひたすら日が落ちていく外を眺めていた。

『……』

だんだん、瞼が落ちてくる。

でも運転席の松村さんに申し訳なくて、

必死に目を覚ましていると、

松村「…寝ててもいいよ、」

と、ブランケットを渡してくれた。

『いいんですか…？』

松村「うん。そんなにうとうとしてる人に起きろって言う方が酷でしょ、笑」

『…ありがとうございます、』

渡されたブランケットを素直に羽織ると、

眠気が増して、気づけば夢の中にいた。

『…ん、、』

目が覚めると何故か体が横になっていて、

知らない部屋のベッドにいた。

『……、？』

目を擦りながら体を起こす。

すると、

松村「あ、起きた」

と、ベッドの傍にいた松村さんがそう言った。

…なんか、前もあったなこんな感じ。

『……おはようございます』

松村「ははっ、笑 おはよ」

『えっと……どこですか、？ここ』

松村「俺の家だけど」

『……え、、？』

寝ぼけた脳が言葉を理解しようとするが、

どう頑張ってもバグってる。

『あ、えっと……家、？』

松村「うん」

『松村さんの、？』

松村「そうね」

『……やば、、ほんとに来ちゃった、、』

まだ心の準備ができてないのに。

……なんで私寝ちゃったんだろう、、

松村「…大丈夫？ボーッとしてるけど」

『あ、、、はい、多分』

松村「…そっか。ねぇ、お腹空かない？」

『え？』

松村「俺結構お腹空いたんだけど」

『…もう、晩御飯の時間ですか？』

松村「まぁ、そうね」

『え、、私そんなに寝てたんだ』

松村「ぐっすりだったね、笑」

『うわぁ…ごめんなさい、せっかくのデートなのに、』

松村「んーん、大丈夫。寝顔も見れたし」

『恥ずかしいです…』

そう言って布団を顔に持っていくと、

松村「ねぇ、顔見せて」

と、簡単に布団を取られてしまった。

『……////』

松村「…やっぱ可愛い」

『えっ？』

松村「ははっ、笑 よし、ご飯食べよっか！」

『えっ、あ、、はい、！』

完全に松村さんにペースを持っていかれながら、

布団を出てリビングへ行った。