第30話

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2024/08/30 09:51


数日後


『行ってくるね』


ベッドで気持ちよさそうに眠る北斗君の頬にキスして、


いつもよりゆっくり家を出る。


昨日のせいで若干腰に痛みは……((


いや、やっぱなんでもない事にしておこう。


ちなみに今は半同棲中で、


毎週金曜と土曜は北斗くんの家に泊まっている。


まぁそれはさておき、


今日は噂の新人君の入社日。


新人君の教育係は上司の山田先輩。


新人君は相当イケメンらしいし、


山田先輩と組んだら話題になるんだろうな…。


そう思いながら会社へ向かっていると、


ヴ-、ヴ-…


スマホのバイブ音が聞こえた。


『んー?』


相手は山田先輩。


…なんか、嫌な予感が、


そう思いながらも通話ボタンを押した。


『…おはようございます。兎川です』


山田「ゴホッ、知ってる…ゲホッ、」


『先輩…?』


山田「マジごめん、ゲホッ、風邪ひいた」


『ほう、』


山田「だからッ、新人、ゲホッ、1日だけ見てくんね、?」


『…はは、笑』


山田「たのむ、ゴホッ、」


『…樹に任していいですか((』


山田「いや他部署だわ、ゲホッ、」


『はぁ……わかりました。いっちょかましてきます』


山田「ゲホッ、たのんだ、じゃ、ゴホッ((」


『…あー、、こりゃヤバいな』


計算外すぎる。


なんで私が新人教育しかも1日目限定なの!?!?


あー死ぬマジでヤバい…!!


『もうほんとに…』


田中「うぃ、お疲れ」


『じゅりぃいぃぃぃいいいい』


田中「ねぇ何気持ち悪い」


『死んだ』


田中「死ぬな」


『ねぇだってさぁ…((』


田中「))…死んだな」


『でしょ!?ねーマジで山田ぁ!!!』


田中「呼び捨てすんな」


『ここでミスったら私やっていけないよ!?』


田中「まぁ意外と上手くいくって」


『いかねーよ!!!』


田中「あーもううるさい」


鬱陶しそうな顔をする樹。


それすら腹が立ってきて、


『あーもうやだ!!人生嫌い!!』


とかなんとか嘆きながら出社して、


私の一日は始まった。


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