声をかけたところで聞こえないのはわかってる。
でも……
目を閉じているあなたに話しかけるにはこの方法しかない。
クマを作った俺らにメイクさんからお叱りを受けた。
「こんな姿じゃあなたちゃん目を覚ましたくないだろうよ」
その通り…だよな
-プルルルル-
主治医
「今すぐ来れませんか?」
主治医
「あなたさんが意識を取り戻しました。まだ眠ってる状態ではありますが……
声を掛ければ目を覚ますかもしれません」
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マネージャー
「撮影だけ終わらせて」
こういう時の望はミスを連発する。
動画を見て望は一気に巻き返し仕事を終わらせ病院に向かった。
--病院--
全員であなたの名前を呼んで、望があなたの手を握った。
急に望が何度も何度も何度も名前を呼ぶから何かと思ったらあなたが望の手を握り返してた。
うっすら目を開けたあなたに望がすぐあなたの前で手話で話しかけた。
主治医
「あなたさんどこか動きにくいとかありますか?」
主治医
「薬で眠ってた状態なので後1週間程入院しましょうか」
主治医
「体調見ながらでいいですよ」
みんなあなた不足なのわかってる。
それに
あなたは一人で寝れない。
主治医
「全員じゃなければいいですよ」
お大事にと言って先生は出て行った。
夕飯を久しぶりに全員で食べて泊まるやつ以外は帰ることにした。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!