side:大西
あれから1週間。特に進展なし。………は?
いや挨拶はするようになったんやけど
女子力なんたらには一切触れない。
なんなん、連絡先交換したかっただけ?
今頃僕の連絡先が回ってるんやろか、、、。
教室移動の数学を受けながらボーッとする。
そんな時、ぱちっと川崎さんと目があった。
『…、、、』
川崎「?(ニコニコ)」
…普通に外見は可愛いねんなあ、。
女子って感じするけど。中身がないらしい。
そんなニコニコする川崎さんのことをさすがに
無視するわけにもいかず少し笑っといた。
まあ僕も一応アイドルやから????♡
そんなこんなで授業が終わった。
『ふぅ、、、(体を伸ばす)』
川崎「大西くん大西くん!」
『え、あ、川崎さん。どうかしたん?』
川崎「大西くんさっきの笑顔やで!!!」
『…え?』
川崎「さっきの笑顔めっちゃ良かった!!
最近元気なかったからどうしたんかなって
思ったけど、、、あ、でもおせっかいか、
よく言われんねん私!なんかごめんな!(笑)
それはそうと話しかけたのには色々t、、、」
『う、うん、、、』
この子コミュ力やばない?????
これ一呼吸とかみんな信じられる???
川崎さんが言いたいことをまとめると
僕が最近元気がなかった。→
今女子力の話をするのは迷惑ではないか。→
少し落ち着いてからにしよう!って感じ。
気遣い出来る時点でもう女子やと思うねんけど。
川崎「で、早速今日から弟子として
学んでいきたいと思います!!!!!!」
『弟子、、、?』
川崎「はい!よろしくお願いします師匠!」
『え、ちょ、ちょっと待って?
僕師匠って言うほど持ってへんよ?!』
伊藤「ええねんええねん!
ハンカチとか料理とかメイクとか
基本的なこと教えてくれればええから!」
川崎「お願いします師匠!」
『はあ、、、…まあ、出来ることは
やってみるけど師匠呼びは…嫌や』
川崎「んー、じゃあ、"おおにっちゃん"!」
『…』
伊藤「お、可愛い。
ネーミングセンスだけは褒めたる」
川崎「意味わからん!(笑)
これからよろしくね!おおにっちゃん!」
『…スパルタやからちゃんとついてきてや?』
川崎「きゃー怖そう!!」
ファンの子や大ちゃんに普段"おおにっちゃん"
って呼び慣れてるはずなんやけど、、、なんで?
なんで僕の心臓こんなうるさいねん、、、。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。