~嵩裕's side~
久々に会った淳太にそう言われて
一瞬何のことか全然分からんかった
あ~、そのことやったか
そう言って淳太は行ってしまった
…あいつ、ねぇ
その言い方は距離の近い人にしかできへんことで
少しだけ淳太が羨ましくなる
…未練たらしいなぁ、俺も
もちろん割り切れてるつもりやし、次にいこうと思うとこもあるけど
やっぱり時々、こういう気持ちが顔を出してしまう
まぁ、仲直りした話は次の日すぐにあなたちゃんから聞いとるから
今更…なんやけどさ
淳太にあなたちゃんから連絡きとるって言ったら
余計な心配するから、それは言わんつもりやけど
淳太ってちょっと束縛しがちなとこあるしな
淳太の後ろ姿を見ていたら、隣に照史がやってきた
向こうの方でしげや望にからまれとる淳太を見ながら
…あぁ今日も平和やな
なんて感じていた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。