2011年組として、活動していた私は東京でお仕事することが多かった。
デビューした先輩たちの番組MCやゲスト、ドラマやCM。当時、まだ中学生だった私は平日に学校、金曜日の夕方から土日は東京という生活。
朝早く出て、夜遅くに帰る私は、少しでも寝る時間を増やすために、学校と仕事が近くなる大阪で一人暮らしもしていた。
あまりの忙しさに周りの批判なんて全く耳に入っていない。
ただただ、自分がジャニーズとして認められるために必死だった。
だから、なにきんのなにわ皇子の方に入れた時は、安心した。やっと自分の居場所が出来たって。
やっと同期の人や先輩たちと肩並べられるって。
「まいどっ!好きな食べ物は、なすの煮浸し!なにわ皇子の朝本皐月です!」
大好きな仲間に囲まれながらのテレビってこんなに楽しいんやってはしゃいでた。
でも、東京のお仕事も減らなかった。
次第にまいじゃにを休むことが増えて、心も身体もバランスが保てなくなっとった時、事件がおこった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。