第2話

再会
10
2018/03/09 13:19
だけど、彼は、塾に来なくなった。
それから、私は、気づいた。



彼のことが好きだったんだって。



〜それから何年かして〜
私は、中学校に入学した。
桜の舞っている校門を自転車で駆け抜けたとき、爽快感がした。
そんなとき、何故かふっと彼のことを思い出した。
〜入学式〜
隣の人と歩く歩幅が違いすぎて、私だけ遅れてた入場。
だけど、そんなことは、気にしない。
だって、この学校に彼がいるんだもの。
見つけるのは、難しくなかった。
瞬間でわかった。
だけど、話しかけなかった。
忘れられてたら、怖かった。
でも、昔の私とは違うことだけでも、知っていて欲しい。
〜入学式後〜
純恋
じ、じ、潤、佐々木先輩だよね?
佐々木潤
うん。そうだけど?ああ!純恋?!久しぶり!
純恋
ひ、久しぶり!
佐々木潤
ごめん、じゃあ、俺急いでるから。
再会できるなんて。
話せるなんて
思ってもなかった。

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