阿部ちゃんを捜し出して、1時間が経とうとしていた。
深澤「……いない。」
そう思っていたら、電話がなった。
深澤「もしもし?」
川島「あ、深澤さんの電話ですか?」
深澤「えぇ、そうですけど、あなたは?」
川島「非政府組織TravisJapanの川島如恵留って言います。」
深澤「で、なんの用?」
川島「あれ?いいんですか?せっかく阿部さんここに居るのに。」
深澤「お前…阿部ちゃんに何をした。」
川島「何もしてないですよ?ただ、一人じゃ心配だったので、今一緒にいるだけです。」
川島「………の予定だったんですけど。」
深澤「……お前何しようとしている。」
川島「もちろん。阿部さんを俺たちのものにしようかなって。」
深澤「やめろ。絶対に辞めてくれ。」
川島「なら最初から話すべきだったんじゃないですか?」
川島「全てを隠さずに。阿部さん最初から殺されたことは気付いてましたよ?」
俺らが、阿部ちゃんの親を殺したことを阿部ちゃんは分かっていた……?
川島「阿部さんが許せなかったのは、それを黙っていたこと。」
川島「それでは、もし取戻したいのであれば、数日後後で場所を送りますので、そこに来てください。もちろん……全員で。」
川島「そこで俺たちに勝てば、阿部さんは返してあげます。」
深澤「…………」
川島「ですが……負けた場合は…」
川島「命。ないですからね?」
深澤「阿部ちゃんに何もするんじゃねーぞ。」
川島「お約束守れないかもです(笑)」
イライラして俺は電話を切った。
そしてラウールに連絡した。
深澤「もしもし?」
ラウール「はーい?ふっかさん?」
深澤「今すぐ、非政府組織TravisJapanについて調べてくれ。」
ラウール「了解です。阿部ちゃん見つかったんですか?」
深澤「いやどうやら、TravisJapanってやつが預かってるらしい。詳しいことは、帰ってから説明する。」
阿部ちゃんごめんな。
ちゃんと助けるから、待ってて欲しい。
アンケート
この話は……
ハッピーエンド
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。