2人の姿は警視庁内にあった…大勢の刑事を相手に捜査…それも彼らは容疑者。流石の黒木もこのようなことは初めてらしい。だが、初めてとはいえ依頼されたことなので探偵として黒木らは捜査を全力で行っている…
そう、そこにいる鑑識に聞いた。刑事達は容疑者が故捜査に協力が出来ない…との事だそうだ。鑑識によれば、名前は勝山 省吾 年齢は25。中卒で工場にて働いていたが、一週間前につい出来心で窃盗をしたことがきっかけで逮捕。前に暴力罪の前科が何度かあったため懲役2年の罪がつけられた。
黒木らは殺害現場の刑務所へ向かった。そこは警視庁から歩いて数分という近場にあった。この立地もまた、刑事が多く来るのに拍車を掛けているのだろう。黒木らは看守に入口を開けてもらい殺害現場へ行った。そこは荒らされている訳ではなかった…なので争った後で亡くなった感じではない…。それ以上に注目したのは壁だった。そこには大きくダイイングメッセージが書いてあった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!