『ん、……』
目が覚めるといちばんに真っ白な天井が目に入った
どこだろう、と当たりを見回してみるとなんとなく保健室だということがわかった
先生「あら、国見さん目覚めた?」
『あ、はい、えっと、私倒れて…?』
先生「そうそう、5時間くらい眠ってたのよ」
私そんな寝てたんだ…
全然記憶にない……
先生「そろそろお兄さんが迎えに来てくれるみたいだからもう少し待っててね」
先生「あぁ、それとね、あなたをここまで運んでくれたのもお兄さんよ」
なんて私の耳元で囁く先生
お姫様抱っこで連れてきて先生キュンキュンしちゃった〜とか言ってるけど私の方が恥ずかしいんですけど、、
先生「あ、足音。お兄さんかな?」
国見「失礼します、迎えに来ました…なんだ、起きてんじゃん」
『あはは、、』
あちゃ……英怒ってるなぁ…
原因は私だけど、倒れるなんて思ってなかったから、ね?
国見「荷物あなたの持ってきたから帰るよ」
『はーい。先生、ありがとうございました』
先生「いえいえ、お大事にね」
.
ー家
『英、私先に部屋行ってるね』
怒られる前に逃走を…!!
国見「だめ、リビング。今すぐ」
うん、知ってた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!