前の人がだんだんといなくなって行って
私たちの番になった。
急に騒がしくなった。
あぁ、そうか中島も居るしあなたも居るしうるさくなるはずだ…
心「私文化部だから…遅れちゃう…」
不安がポロリと漏れてしまった。
するとあなたはこっちを向いて
貴「大丈夫だよ。心、絵上手いじゃん?」
心「えっ…」
どこかで聞いたことのあるセリフだった。
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?「なんで〜?絵上手いじゃん?綺麗だ…。」
*******
まさか…
私のずっと会いたかった人。
私は何かを言おうとした。
でも
先「始めるよ〜」
先生の声で何を言うのか忘れてしまった。
先「よーい…ピッ!!」
みんなはやい!
私は少し遅れてゴールした。
貴「先生!記録は!!」
記録が出た。
心「あのっ…」
私の言葉は
先生の声によってかき消された。
その後話しかけようとしたけど
松「あなた〜!早く早く!風磨くんの番始まる!!」
と呼ばれて
行ってしまった。
心「後で話そう…!」
私はそう決めて次の競技の準備をした。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。