第20話

#19
1,187
2021/06/22 03:31
それから時間は過ぎていき
おにいが帰ってくる時間になって
玲於くんが帰っちゃう時間にもなった
花巻あなた
花巻あなた
「今日は本当に
ありがとうございました😊
おかげで楽しかったです!
夕飯も寂しくなくて済みました笑」
佐野玲於
佐野玲於
「こっちこそ、楽しかったよ」
佐野玲於
佐野玲於
「また会おうな」
花巻あなた
花巻あなた
「是非是非!
またケーキ食べに行きましょう笑」
佐野玲於
佐野玲於
「今度はお腹すかせていくから
よろしく笑」
花巻あなた
花巻あなた
「あっ程々にお願いします笑」
佐野玲於
佐野玲於
「あっはい笑」
花巻あなた
花巻あなた
笑笑
佐野玲於
佐野玲於
笑笑
佐野玲於
佐野玲於
「壱馬もう少しで帰ってくるんだね」
花巻あなた
花巻あなた
「そうです😊」
佐野玲於
佐野玲於
「もうちょっといたかったなー笑」
花巻あなた
花巻あなた
「また遊びに来てください笑」
佐野玲於
佐野玲於
「そうするわ笑」
玲於くんの言葉に少し胸が弾んだけど、
私はそのドキドキを抑えて、普通の相槌を交わした
佐野玲於
佐野玲於
「またね」
花巻あなた
花巻あなた
「楽しかったです!
ありがとうございました😊」
佐野玲於
佐野玲於
あっそうだ
佐野玲於
佐野玲於
「体調悪くなったりしたらすぐに言うんだよ
壱馬がいるときは壱馬に、一緒にいる時は俺にね、分かった??」
花巻あなた
花巻あなた
「了解です」👌
佐野玲於
佐野玲於
「また連絡する」
花巻あなた
花巻あなた
「はい!気をつけて😊」
佐野玲於
佐野玲於
👋
花巻あなた
花巻あなた
👋
ガチャンッ
玲於くんが帰って、玄関の閉まる音が響いた
この空気がちょっと苦手
誰かが帰っちゃったあとの静けさって言うか
まぁいいや、また会えるんだし
寂しくない、寂しくない
それから数十分後におにいが帰ってきた
ガチャンッ
再び玄関のドアが開いた
やっぱり家族の中の
おにいの安心感は違うなぁ~
花巻あなた
花巻あなた
「おかえりおにい!」
川村壱馬
川村壱馬
ただいま~
川村壱馬
川村壱馬
「夕飯ちゃんと食べた?」
花巻あなた
花巻あなた
「うん!玲於くんと一緒に食べたよ~」
川村壱馬
川村壱馬
「いいなぁ~笑」
花巻あなた
花巻あなた
「いいでしょ~」笑
川村壱馬
川村壱馬
笑笑
花巻あなた
花巻あなた
「お仕事お疲れさま」😊
川村壱馬
川村壱馬
「ありがと!」
花巻あなた
花巻あなた
「あっそうだそうだ!」
花巻あなた
花巻あなた
「今日ね、ケーキ屋さん行ったの、」
川村壱馬
川村壱馬
うんうん
花巻あなた
花巻あなた
「それでね、おにいにも買ってきたよ~」
川村壱馬
川村壱馬
お~「マジで?」
花巻あなた
花巻あなた
「おにいの好きなのあんま分かんないけど、店員さんがおすすめしてくれたんだ~」
川村壱馬
川村壱馬
「ありがと~、あとで食べるわ」👍
花巻あなた
花巻あなた
「うん😊」
するとあなたの携帯の画面が光った
こんな感じで数分くらいで終わった
玲於くんにまた会いたくなった
この気持ち、いつ伝えようか
いつ伝えられるか分からないけど
私でも
ほんの少しでいいから
好きという気持ちを味わあせて
花巻あなた
花巻あなた
「ねぇおにい」
川村壱馬
川村壱馬
「んー??」
花巻あなた
花巻あなた
「次のお休みの日、決まってる?」
川村壱馬
川村壱馬
「あっそうそう、
俺も言おうと思ってたんやけど」
花巻あなた
花巻あなた
「うんうん」
川村壱馬
川村壱馬
「来週のね、木曜日休み」
花巻あなた
花巻あなた
「その日さ」
川村壱馬
川村壱馬
ん??
花巻あなた
花巻あなた
「私の病院に付き合ってくれない?」
川村壱馬
川村壱馬
「いいよ」
花巻あなた
花巻あなた
「詳しい話をおにいにも聞いてもらいたくて」
川村壱馬
川村壱馬
「分かった、その日は病院行こうな」
花巻あなた
花巻あなた
「ありがとう」
川村壱馬
川村壱馬
「今日は体調平気だった?」
花巻あなた
花巻あなた
「平気だったよ」
すんなり嘘をつけちゃう自分が嫌い
おにいのため、玲於くんのため、だと思っても
心配かけたくないし
迷惑かけたくないし
ごめんね、私の嘘にもう少しだけ付き合ってね
川村壱馬
川村壱馬
「ほんとに平気だった?」
花巻あなた
花巻あなた
「うん、??」
川村壱馬
川村壱馬
「なんか顔色悪いけど」
花巻あなた
花巻あなた
「そう?」
壱馬の手があなたのおでこに触れた
川村壱馬
川村壱馬
「熱はないな」
花巻あなた
花巻あなた
「だから大丈夫だって笑」
川村壱馬
川村壱馬
「あなたのことに関しては極度の心配性なの笑」
花巻あなた
花巻あなた
笑笑
花巻あなた
花巻あなた
「私部屋行くけど、ケーキ冷蔵庫にあるから食べてね」
そうメモに書いて、私は自分の部屋へ向かおうとした
トコトコトコトコトコッ
トコトコトコトコトコッ
花巻あなた
花巻あなた
???
すると後ろから抱きつかれる感覚があった
川村壱馬
川村壱馬
あなた…
おにいが私を抱きしめてる
花巻あなた
花巻あなた
(おにい…?)
でも…
誰かに抱きしめてもらったの、ほんとに久しぶり
私は振り返って、おにいを抱きしめた
あったかい
ほんとの兄弟じゃないのに
別にカップルでもないのに笑
この温もりはなんだろね
だけど、今
壱馬があなたを抱きしめてる感情と
あなたが壱馬を抱きしめてる感情は全く違った
壱馬は、好き
あなたは、ありがとう
でも同じ温もりなのが悔しい
もっと違う出会い方をしたかった
壱馬はそう思って、あなたを抱きしめた

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