それから30分くらい揺れて、病院に着いた
もう入院する部屋は決まってて
個室らしい
難しい治療をするにあたって
個室の方が人目も少なく
私も医者側にとってもいいらしい
数分くらい経つと、
奥の方から白衣をきた医者がこっちに向かってくる
そして砂山先生と看護師さんと一緒に個室の病室へ向かった
結構広かった
半分治療費も普段してくれるって言ってたし
手術が受けられるなら、
ここに来て正解だったのかもしれないね
私はベッドの中央で座るような形で、楽な体制になった
そして再度、手術内容を確認した
手術の三日前から入院してるけど
別に飲み食いは全然いいらしい
飲み物は下の自販機で買ってもいいらしいし
ご飯もちゃんと病院側が出してくれるそう
だけど手術以降は水かお茶しか飲めないらしい
ご飯もおかゆとかだって
まぁ私はそれでも全然構わない
昼食を待つ間、
持ってきていた荷物を片付けたり、
お風呂やトイレを見学したり笑
洗面所も綺麗で
ここで暮らせるんじゃないかって思ったけど笑
これから入院生活がんばるぞー!
おー!
なんてね、ほんとは怖いものばっかなのに
強がんなよ
そうやって玲於くんは私を怒ってくれるかな
はぁ、会いたい
もう会いたい
会いたくて会いたくて仕方ないのに
メッセージでも送ろうかな
こんな感じで会話は終わっちゃったけど
多分お互い笑ってそうだから
元気だよ、大丈夫だよ
心の中でも想いあえるふたりは
これから先も大丈夫
あっそうそう
ちゃんとおにいにも連絡しとかなきゃね笑
それから看護師さんが昼食を持ってきてくれた
素朴なものだけど
美味しかったなぁ~
おにいへの連絡はそのあとでちゃんとしたよ
おにいも手術がんばれだって
心強いね
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!