イヴァは私に全て話した。
イヴァの目には涙が溜まっていて、
何筋も頬を伝っていた。
私にはどうすればいいのか分からなくて。
とりあえず、さっきイヴァがした事と同じ様に抱き締めた。
この時、私は思ったんだ。
イヴァはとても強い人なんだと思ってた。
でも、この時のイヴァはとても怯えていて、弱かった。
でも、イヴァには笑って欲しい。
だから、私がイヴァの笑顔を守らないと。
多分、私にとってイヴァは、大切な人なんだ。
会って1日も経ってないけど、そう思えた。
目を開けると、窓の外は明るくて。
横にはイヴァがまだ目を閉じていて。
イヴァの目の周りはふわりと赤かった。
なんだろ。
朝ってこんなにも明るかったんだ。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。