第5話

逃げると決めた日。
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2019/03/27 07:08
イヴァ
イヴァ
はぁ?
リリス
リリス
私も…親を殺してきたの。
イヴァ
イヴァ
どうして。
リリス
リリス
親に毎日虐待されて…もううんざりだったから。
リリス
リリス
でも、私は自首しない。
男の子は驚いた表情を見せる。
イヴァ
イヴァ
どうして。
リリス
リリス
人を殺す事はとても悪い事だって分かってる。でも、私をそうさせた…そういう私を作ったのはあの2人だから。私は間違っていないって思ってる。
男の子はとても辛そうな顔を一瞬して、

すぐに笑顔になってこう言った。
イヴァ
イヴァ
じゃあ俺も自首するの辞める。
イヴァ
イヴァ
俺がやった事は間違っていないから。
リリス
リリス
えっ…
イヴァ
イヴァ
もういっそのこと、
イヴァ
イヴァ
2人で逃げるか。
空から降る雫の数が一気に増える。

辺りは真っ暗で、私達の会話を気にする人なんていなかった。













そんな、雫の音だけの世界で、

貴方と私は出会いました。

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