廉side
なんで
なんでこいつが?!
……なんのつもり?
誰も来ないだろう廊下の突き当たりまで
美澄寿を連れてきて言った。
一応、キツめに言ってみたけど
こいつには効かないことなんて俺が1番よく知ってる
外国から帰国してきた幼馴染に対しての第一声がそれ?( *¯ ³¯*)
どうでもいい。
で、なんで?
なんでって
また廉と一緒にいるために決まってるでしょ?
んな当たり前のように言うなよ
そんな事言われても嬉しくないんやけど
ふーん、照れてるの?
照れてないし
どうでもいいから
あっそ
ま、でも私から逃げ切れると思わないで
そう言って美澄寿は俺に顔を近づけてきた
ギリギリのところで止めニコッと笑う
廉はいつか必ず自分から私のところに来るから。
また変なこと言って……
ホントのことだよ?
俺がお前のところになんて行くわけないやろ
ま、そう言ってられるのも今のうちよ
せいぜい今この時間を大切に〜
なんて嫌味たらしく言って
みすずはスキップで教室に戻って行った。
なにか企んでる……
みすずには気をつけないと。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!