そう言われ、私は咄嗟に
と聞いた。
第1、こんなイケメンの知り合いいないはずだったし。
でも、彼はふわっと笑って
と言った。
彼は私を前の椅子にエスコートしてくれた。
言葉に詰まると、彼は全て察したように頷いた。
現実がやっぱり辛くて私は俯いた。
そう言って彼は、私の頭を撫でた。
溢れそうになる涙をこらえて私は何度も頷いた。
涙が止まった頃、彼は私の頭をもう1度軽く撫で
そう呟いた。
そう言って、柔らかく笑って立った。
そう言って去ろうとする彼の背に
私はどうしても引っかかっていたことを口にした。
盛大にかんだ……💦
恥ずかしくて下を向くと
頭上で笑う声がした。
そう言って、去っていった。
今のが夢かと思うくらいだった。
新田真剣佑……
綺麗な……完璧な男の子の去っていった方をいつまでも見つめていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。