第63話

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2019/08/20 23:42

走って走って。


とにかく私は屋上をめざした。


屋上へと続く扉を開けると懐かしい感じがした。


ここで、海人くんと話して幸せになるって決めたのに

まさかこんな事になるなんて……



詳しく事情は聞かなかったけど

二人の間で何かが変わったのは明らか。

ようやく分かった。

あの日廉がおかしかった訳。

みすずちゃんと仲良くなった事。

それからみすずちゃんもおかしかった。

一瞬だったけど。

間違いなかったみたい。
あなた
あなた
もうやだ……
平野紫耀
平野紫耀
……あなた

後ろを振り返ると


紫耀がいた。

それに、少し悲しむ自分がいる。

廉が追いかけてくれるかもって

少し期待してた自分が馬鹿みたいに思う。

平野紫耀
平野紫耀
あなた、やっぱりここにいt
あなた
あなた
来ないで!
平野紫耀
平野紫耀
あなた?
あなた
あなた
近づかないで!!
平野紫耀
平野紫耀
何言ってんの?
ほらこっち来いって
あなた
あなた
やだ!やめて!

理由はハッキリとは分かんないけど涙が溢れて止まらなかった。

抵抗してたけど

紫耀の力で抑えられ。

気づいたら紫耀の腕の中にいた。

懐かしい匂いに安心して更に涙が溢れた
あなた
あなた
あーゆーの見てッ
みすずちゃんが…廉に近づかないで欲しいって思っちゃうの…ッ…!
こんな自分やだ…ッ!
平野紫耀
平野紫耀
あなたは優しすぎる。
俺も何があったのか知らないけど
おかしいってあんなの。
あなた
あなた
……このままやって行けるか分からない…
平野紫耀
平野紫耀
……


なんで私がこんな思いしなきゃならないの……

廉のこと大好きなのに……

でも、今日のことがあってから急にいつも通りとか絶対無理なの分かってる。

じゃあどうすれば……




平野紫耀
平野紫耀
じゃあ俺の彼女なる?

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