『204教室』
ここが2年1組の教室
もう既にクラスに来ていた子達が去年同じクラスだった子を中心にグループが出来始めている
よし、最初が肝心....私は元気よく挨拶した
麗「おはよ~」
「おはよう、麗奈ちゃん」「あっ、椿もこのクラスなのか~」
なんて声が聞こえる
私が1人1人に笑顔で返す
ダダダダダ ドン
そんな私にぶつかってくるもの1名
麗「痛っ....た」
「大丈夫、麗奈ちゃん....」
周りのいた女の子たちが心配そうな目で見てくる
麗「大丈夫、大丈夫 ありがとね」
周りの子達をなだめる
小「おう、椿 ひっさしぶりだなー」
そんな周りの目を気にせず大声で話しかけてくるのはガキ大将の小林くん
なんでまた今年も同じクラスになってしまったのだろう....と心の片隅に思ったことはなしにして
麗「ちょっと、小林くん 廊下走るのやめなさいよね 私ならまだしも他の子に当たったらどうするのよ」
小「おう、わりわりー 今度からは気をつけるわー 」
なんて言ってガハガハ笑う彼。
絶対反省してねーだろとか思いつつこれ以上言うのめんどくさくなった私は自分の席に向かった
チャイムが鳴って先生が来る
今日から2年生だ....期待に胸が膨らむのと同時にちょっと不安に駆られる
"乃木流架”
頭の中に浮かぶのはさっきの名前....
先「はーい、今から席替えをしまーす」
私が現実に戻されたのは先生のそんな言葉
小「椿、おめーだいじょぶか? さっきからぼーっとしてんぞ」
麗「うん、大丈夫 心配かけてごめんね」
小「おっ...おう....//」
緊張して席替えのくじを取りに行く...席によって一学期の生活が変わると言っても過言ではない
小学生にとって席替えは一大イベントなのである
教室はザワついていた
私の席は....
くじの中身を確認する
「窓側のレーン 前から4列目 右」
窓側の1番後ろの席だ...やった....
先「くじを引いた人から席に移動してください」
席が良かったこともあり私はウキウキ気分で荷物を持って席に向かう
麗「私 椿麗奈って言います! よろ...」
と満面の笑みで隣の方を見て挨拶する
次の瞬間、私の思考はノックアウトした
隣の子は金髪碧眼の美少年で....何が言いたいかって....めちゃくちゃ可愛いいいいいぃぃぃぃ...
なんだ...この子は..... おばさん14歳下の子に吐血しそう...おっと..興奮しすぎて挨拶が途中で終わってしまったよ...うーんでもなんか変だな~なんか見たことがあるというか、妙に引っかかる
今すぐにでも机に顔面を押し当てて興奮を噛み締めたい衝動を押さえ込んで私はもう一度彼を見た
麗「ねぇ、私たちどこかで会ったことない?」
流「...........」
「「「「ぇぇぇぇぇぇええええ」」」」
みんなが一斉にこちらを振り返る
彼も私を無言で見つめたいた....その後ろには彼のボディガード?的なおじさん2人 驚愕な表情でこちらを睨んでいる
ン?ワタシイマナンテイッタ??レイセイニカンガエテミヨウ
20歳のおばさんが6歳の美少年に「私たちどこかで会ったことない?」というナンパでよく使われるセリフを言いながら迫る地獄絵図
→『未成年わいせつ罪★』
あっ....私の人生おワタ....
非常に気まずい雰囲気が流れる
顔面蒼白の私 まぁ、とりあえずこの状況を打開せねば
麗「ごめんなさい...でもあのそうゆうつも... 小「麗奈あぁぁ....」」
後ろで大声で名前を呼ばれて上に腕を強く引っ張られる それと共に後ろに動く私の身体
麗「ちょっと小林くん、私今この子小「流架くんに関わったらダメだって親に言われなかったのか?? 」」
え?? ポカンとする私 そんなこと親に言われてないし、まずまずこの世界に親いないし、祐希先生にも言われてない
麗「?」
意味がわからないという表情を向ける私に小林くんは痺れを切らしたのか
小「ルカくんはアリスなんだ.....」
アリス??アリスとおっしゃいましたかこの子は....ん...? のぎ...るか?...のぎ....のぎ...アリス....??
え....ちょっと待ってまさかこの子『あの』乃木ルカくん??え..でもアリス言ってたし.....
まさか..こんな夢みたいなこと....大好きな漫画の世界に転生しちゃった★みたいな...
自分の頬をつねる 痛い...ウムここは現実なり....
はは....ははは....
なるほどそうゆうことが、それなら全てのガテンがいった...そりゃそうだよな、神様がこんな自分に関係ないヘンテコな世界に転生させるわけない...
椿 麗奈 7歳 今日『学園アリス』の世界に転生したことを自覚しました.....トホホ
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。
登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。