ところ変わってブラック工場事務室、
律「 おはようございます、 」
カラ 「 おはようございます、、 」
二人並んで小さな声で呟けば私はデスクに着く、
その隣に、カラ松さん。
さあ今日も頑張るぞと、意気込んでパソコンを開いた。
その瞬間、
バリィイイン ッ !!
窓ガラスが盛大に割れ、音がこだました。
律 「 カラ松、さん …、 」
犯罪者が入ってきたのかと少し恐怖すればカラ松の方を見た。
カラ 「 大丈夫、そばにいるんだぞ? 」
優しく頭を撫でられ少し安心する。
この手、本当に落ち着く、、、
じゃなくて、、、
離れるなと言われたので、
私はカラ松さんのそばに立った。
割れた窓ガラスの方から見知らぬ人影が。
?? 「 Ciao !! Giappone !!」
軽快なイタリア語と共に姿を表したのは、
いかにも怪しげな白スーツの男、
私は思わずカラ松さんのスーツの裾を握った。
カラ 「 大丈夫、 」
その言葉を聞けば小さく頷きデスクに身を潜める、、、
のだが、
近い、カラ松さんとすごく、
こんな緊急時に何を考えているんだ自分はと煩悩を振り払い息を潜める。
律 「 ッ、 」
コツコツ、と相手の足音が徐々に近づく、
カラ 「 ッッ、 」
緊張と恐怖で手は汗でびしょびしょ、
今すぐにでも過呼吸になってしまいそうなほど焦燥感に襲われる、
デスクの前でピタリと相手の足音が止んだ。
と、その瞬間
?? 「 L'ho trovato. 」
またイタリア語が聞こえ相手の銃がこちらに向く。
律 「 ッ、 」
私を守るようにしているカラ松さんを打とうとしているのが瞬時に分かると、
何故だか分からないが体が動いた、
律 「 Non ci provare !!!!! 」
なぜか自分の口からイタリア語が、
それと相手の銃を素早く抜き取り額に当てる、
?? 「 ヒュウ 、 本能は変えられないネ? 」
カタコトな日本語を喋り出す白スーツの男。
唖然とするカラ松さん、
律 「 なに、言って、、、 」
本能は変えられない?
何それ、、、、、、
嗚呼、 私の平凡はこうして壊されたのでした。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。