第3話

♯事の発端の話 ②
1,853
2019/12/10 16:26
只、再婚相手の連れ子さんで、2つ年下の弟が出来ると聞いた時は流石に驚いたけど。


だから、その…



何だろう。
あなた

お母さん、私、一人暮らししよっかなって思ってるんだけど。

お母さん
へっ?!ど、どうしたの、あなたちゃん??
母には女性としての幸せを、少しでも楽しんで貰いたかった。

余計なお節介かもしれないけど。

女手一つで私を育ててくれた事への、ほんの少しだが親孝行をしたい思ったのだ。
お母さん
も、もしかして、アキラさんと弟くん、4人で一緒に住むのは少し違和感があったりする? それなら遠慮なく言ってね?あなたちゃんのペースに合わせるから。
あなた

あー…そうじゃなくて…

既に新居への引越しの準備の最中というのに、私にここまで言ってくれた母に、

「ごめん、タイミングを間違えた。」

と、謝りたくて仕方なかったのは他でもない。
あなた

普通に高校はここから通うとなると、かなり時間かかるからだよ。

お母さん
そ、そうなの?でも、高校1年生から一人暮らしなんて…
あなた

大丈夫だって。炊事洗濯は1人でこなせるし、桧原も同じ高校で、一人暮らしするって言ってたから。

お母さん
あら、桧原くんも一緒?それは安心ね。
私の幼馴染・桧原ひばら カズオミには悪いけど、口裏を合わせて貰い、私は再婚相手のアキラさんの了承も得て一人暮らしをする事になった。



まぁ、そんな訳で。

2人(弟さんは居るけども)の時間を大切にして欲しいし、既に仕送りや高校で必要な費用も出して貰ってる。


これ以上、お母さんにお世話になりすぎるのは私自身が嫌だった。



でも、フミカはとにかく折れない。
秋晴 フミカ
えー、しーちゃんっ、行こうよ〜〜。
それから、可愛い。
普通にモデルとして雑誌に載っていてもおかしくないレベルだ。

だから、自分が扱う言葉、仕草、表情を巧みに使ってくる。
男の前だけじゃなく、女の私の前まで。
秋晴 フミカ
しーちゃん、お願い!一緒にいこう?!ね??
そして、私はフミカにはとことん甘い。
秋晴 フミカ
駄目?お願いっ、お願いしますっ〜〜!
あなた

…はぁ、分かった。でも、やっぱりお金の事があるから、今から頑張ってお金貯めて、修学旅行費納入日までに何とかなったら一緒に行く。

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