第25話

#dramaticでbadendな話 ①
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2020/02/28 05:07
あなた

じゃ、そういう事だからっ。
また明日ね!

桧原 カズオミ
ストップ。
桧原の重いトーンの声が私の足を止めた。

始業式終わりの直後の昼前でも例の駅を行き交う人の数は多い。

流石、都会って感じだ。


改札口の手前でゆっくりと振り返った私は、
朝のマフラーの代わりに首にヘッドフォンを掛けた桧原と目を合わせた。
あなた

何?

桧原 カズオミ
アイス。
あなた

だぁかぁらぁ…絶対に今度奢るって!
約束!

桧原 カズオミ
ん。ハーゲンデッツな。
あなた

はいはい!

桧原 カズオミ
後、
すんっと澄ました顔で視線を決して逸らさない桧原。
桧原 カズオミ
隠し事すんなよ。
どうせ、ばれるんだからさ。
あなた

っ…、隠し事なんてしてな、いし…

桧原 カズオミ
俺には嘘もつくなよ。
あなた

嘘とか別についてないし…

桧原 カズオミ
いや、つくも何も…お前、嘘つけた事ないじゃん。
あなた

なっ…!!!

桧原 カズオミ
顔に出過ぎ。
「じゃ。」と片手を挙げて、私に背を向けた桧原は私とは逆方向に進んでいく。


(確かに桧原は面倒見も良いし、モテるのも納得…)


ヘッドフォンを耳に付けた桧原の背中がある程度見えなくなるまで見送ってから、

改札を通った。









『ガッ…チャッ…』
あなた

た…だいま…

いつもよりも静かに家に入る。

が、灯りはどの部屋も点いてなかった。
あなた

なんだ、良かった…まだ帰ってな





『トンッ』
天野 カエデ
何が良かったの、あなたちゃん?(ニコッ)
あなた

ひっ!!

両肩にトンッと置かれた手に思わず声が漏れる。
あなた

た、ただいまです、天野くん。

天野 カエデ
うん、おかえり、あなたちゃん。

(あ、あれ、…ふ、普通……?え、もしかして、似てた人がいてた…だけ…??え…………?!)
あなた

きょ、今日はホラーチックに出てくるんですね。

天野 カエデ
ん?(ニコッ)
天野くんは玄関で私を迎えると、そそくさとリビングへの扉を開けた。
天野 カエデ
ちょっと、お話しよっか。
" 塩見 " さん?(ニコッ)
あなた

あははは…(苦笑)


私、



完全に死亡フラグ立ってますよね?








天野 カエデ
ほぅほぅ…取り敢えず、どういう事か説明して貰いましょうか。
塩見 " さん "?(ニコッ)
あなた

…っ、そっちだって、話が違うと思いますけど。
天野 " 先生 "?(ニコッ)

リビングのテーブル席には座らず、床で向かい合って正座をする両者。

営業用のスマイルを満面に貼り付けたまま、10分が経過した。
天野 カエデ
" 塩見 " さん、大学生って言ったよね?
あなた

言いましたね、

天野 カエデ
年齢詐称してたって事だよね?
あなた

そうですね、

天野 カエデ
" 塩見 " さん、今、最大にやばい状況にあるって事、分かる?






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こんにちは、

さくらどろっぷ.です🌸



とうとう第1章である『起』の部分が終わりましたっ!


ここまで読んで下さった、あなたさん!

ありがとうございます🙇🏻‍♀️💕



次章予告を『the moon blooms.』にて公開しておりますので、

是非其方にも手を通して頂き、

これからの塩見さんと天野くんのdramaticすぎ、

且つbadendな2人の展開を応援して頂ければ、と思います!


今後とも、どうぞよろしくお願いします🙇🏻‍♀️✨





さくらどろっぷ.

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