第10話

小さな決意
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2021/09/26 18:00
小さな決意をするものの…

小心者のコーチはジュリの言われるがまま、されるがままとズルズルと幾度もの夜を越えてしまっていた。
ジュリ
ジュリ
なんか…元気ないね❓
コーチ
コーチ
フェ(・・)?
ジュリはコーチの顔見つめる。
目を合わすことができず、目を逸らすコーチ。
ジュリ
ジュリ
なんか…あった❓
絶対、あったね。言ってごらん。
コーチはジュリになんでも見透かされているのかと思うと…怖くなる。
誤魔化すように自分からジュリを誘う。
コーチ
コーチ
え〜、ジュリ様に見惚れていたんですよ(*ˊᵕˋ*)੭ ੈ💙
今日もかっこいいから💙
コーチはジュリ擦り寄るとジュリの長い前髪を掻き分けて薄め目を閉じ唇を軽く尖らせてジュリの唇に押し当てる。
ジュリはコーチを受け入れ、ベッドに押し倒す。そして、今晩も躰を重ねる。


ジュリ様は優しいけど…
本当に好き(憧れている)のか…
恩人はないし…
なぜ、本当の恩人のはずのジェシ様は嘘ついているのか?
自分を助けたのか?
自分のしていることは正しいのか?

と再び自問自答する。


そして、小さな決意とは


この屋敷を出ていくこと。



そのタイミングを模索している…。


ホクト
ホクト
ねーコーチ❓考えてくれた…
コーチ
コーチ
う…、うん。ホクトのゆうとおり

この屋敷を出ていくことにしたよ〜
( ˊᵕˋ ;)💦
ホクト
ホクト
本当( ⸝⸝⸝•ᴗ•⸝⸝⸝ )💛💛💛

いつ❓今日❓
あっ家片付けておかないとなぁ。
ベッドがひとつしかないからどうしよう??あっ俺が作業場で寝て…コーチに寝室で寝てもらえばいいか?
コーチ
コーチ
ちょっと…ホクト…。
流石に今すぐは無理だよぉ(( *艸))クスクス
今晩、ご主人様に話してみるから、ホクトに連絡するね。
告げるとホクトと別れてキョモのところに向かう。
まずは
1番お世話になったキョモさんにご挨拶…っと。
キョモ
キョモ
ふ〜ん。
まっコーチが決めたことなら俺は止めないよ。お前の人生だし…いいんじゃない。
お前の仕事のミスの尻拭いもしなくて済むし。
コーチ
コーチ
なんか…
キョモさん最後まで手厳しいんですね…( ˊᵕˋ ;)💦
キョモ
キョモ
当たり前、お前のこと嫌いだからね…。
キョモは嫌いとは口にするものの寂しそうにコーチを見る。
キョモが自分にキツく当たるのはたぶん、照れ隠しなんだろうなってコーチは今、感じる。






その夜のこと。


ダイニングで3兄弟がくつろいでいる。
コーチ
コーチ
突然なんですが…お話よろしいですか?
ジュリ
ジュリ
ん〜何ぃ?
ジュリは仕事の書類に目を通している手がとまる。

静寂の時が流れる。
シンタロ
シンタロ
どったのぉ?何?何?
愛の告白とか?
静寂の時を切り裂く、シンタロの陽気な声。
コーチ
コーチ
え〜っ…メイドを辞めさせて頂きたいんです…。
ジェシ
ジェシ
❓❓❓それってこの屋敷を去るってこと。
コーチは縦に思いっきり首を振る。
シンタロ
シンタロ
なんで〜Σ٩(๑⊙Δ⊙๑)۶!?
これから…もっとコーチと仲良くしたいのに。
(⑉・̆⌓・̆⑉)ヤダヨ。(๑•̀ ₃•́๑)ブー
シンタロはだった子のように喚く。
ジュリが持っていた書類を不機嫌そうにテーブルに置くとコーチをゆっくりみる。
ジュリ
ジュリ
シンタロはちょっと席外してくれる❓
ジュリは煩くするシンタロを追い出す。シンタロは不満そうにはーいって返事すると自分の部屋に戻る。
ジェシ
ジェシ
俺も席外そうか…
ジュリ
ジュリ
ジェシはいていいよ…。

で、コーチはなんで辞めたいの?
コーチ
コーチ
それは…💦
本来なら、助けて御恩がありメイドの仕事まで与えて下さりお使えするのが道理なんですが…。気持ちがついていかなくなってしまって…。
ジュリ
ジュリ
その気持ちって何?
何対する何なわけ?
ジュリはわざと穏やかに口調で話しているが怒りを感じている。
ジェシ
ジェシ
まっコーチもさー。人だし、気持ちは変わるよね。まだ、見たい世界もあるんじゃないかな……🤔?
俺はいいと思うよ。
すかさず、ジェシはフォローに入る。
ジュリ
ジュリ
ジェシは偽善者だよな。
俺は、やだ。コーチを離したくない。
辞めるとか認めない!!!
コーチ
コーチ
えっ💦
ジュリはコーチの腕を掴んで引っ張って歩き出す。
ジェシ
ジェシ
ちょっと…アニキ。
ジェシは止めに入る。
コーチ
コーチ
大丈夫だよ( ˊᵕˋ ;)💦ジュリ様もちゃんと話せばわかってくれるから、2人だけにさせて。
コーチはジェシの手を払い除ける。
ジュリ
ジュリ
コーチ、前に言ったよな〜。
ほかの奴に色目使ったらお仕置するって…。
使われてない薄暗い空き部屋にコーチは放り込まれる。
コーチ
コーチ
他の人に色目なんて使ったことなんてありません…。
ただ、貴方が怖くなったんです。このままだとジュリ様も俺もダメになるから…屋敷を去りたいんです。
ジュリ
ジュリ
…くっ。
メイドが主人に口答えか!少し、頭を冷やせ!!!
ジュリは怒りに力任せにドアを閉め、外から鍵をかける。
ジェシ
ジェシ
アニキ…!何してんだよ。やり過ぎだよ。コーチが可哀想だよ。
気になったのかジェシはあと追いかけてきた。
ジュリ
ジュリ
また、助けてやるのか?あの時みたいに。本当、お前はお人好しだよ。そして、なんでも俺から奪っていく。
ジュリはジェシの胸ぐらを掴み、いい放つと自分の部屋に戻る。
ジェシ
ジェシ
コーチ!今開けてやるから待ってて…。
ジェシはドアをトントンと叩き、中の様子を気にしながら話かける。
コーチ
コーチ
大丈夫です。暗いところは慣れているので、それよりジュリ様の怒りを沈めてあげてください…。
ドア越しにコーチはジェシに冷静を装って伝える。内心、暗いところは苦手なのに…。
ジェシ
ジェシ
わかった…。
寂しそうに返事するジェシ。
コーチ
コーチ
ジェシ様…。
ひとつだけ…いいですか❓




𝓽𝓸 𝓫𝓮 𝓬𝓸𝓷𝓽𝓲𝓷𝓾𝓮𝓭

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