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気づけば家からは遠く離れ
どこかわからない
そんなところにいた。
私が住んでいるのは ケケケ市
近くの看板を見ると どうやらここは
降参市 ( こさんし )
降参市というと
ケケケ市の 隣の市。
はぁ、帰りたくない
帰るのが怖い
あの男の人と したあとのあすかさんに
会いたくない
パパに会わせたくない
あすかさんは きっと罰があたる。
だってあそこは ままとぱぱと私の家
ままだってきっと 仏壇のところから
見てたでしょ、?
そんなことを思って歩いていると公園を見つけた
私はその公園で
ブランコに座り
何をするでもなく
時が経つのを待つことにした
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!