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2021/10/01

第3話

転生②(3歳)
転生したのがわかってから3,4年が経ち、私は3歳になった。

さすがにこんなに月日が流れれば、転生したという事実も受け止められるようになった。
だが未だにこの西洋な建物な感じや、とんでもなく広い家と部屋には慣れない。


「…ふむふむ……わかりゃん。」

現在、書庫で魔導書を読書中。
書庫には歩けるようになってから家の探検してたらたまたま見つけたので、そのときから頻繁に通うようになった。




ふと低い音で図書室の大時計が鳴った。



(ヤバい……部屋に戻らなきゃ…)



書庫の鐘がなるのは1時間ごと。

そして、私が部屋で1人になれる時間(図書室に行ける時間)は10時くらいから。

なので今は11時だ。

この時間は決まって母のカイリーさんが私の様子を見に来る。

だから今、部屋に帰らないとあの過保護な親は大騒ぎにしてしまう。


図書室をこっそり出て、子供なりに急ぐ。




「あれ?アリア?」



(ウッ………見つかった…)


振り返ると兄のイーストンがいた。



「アリア、多分お母様今お部屋にいるよ。」



優しく微笑む兄はこのあと悪役の妹をもつなんて想像出来ないだろう。



というか、親があの美形だから当然ながら兄も美形(イケメン)だ。
攻略対象になっていた覚えはないけど、なっても良いくらい美丈夫だと思う。


確か、悪事を働いたアリアは謹慎処分されるけどそれでも兄のイーストンはずっとアリアのことを信じてくれていたんだっけな。

なんて優しい兄なんだろう。



逆になんでアリアみたいな性格の子が生まれてきたのか謎だなぁ。


私が今、3歳だから兄は5歳。
5歳なのになんでこんなに…………。

イーストンが私の手を握ってゆっくり歩き出した。
ああ、イケメンは幼いときからイケメンなんだと思った。



ドアを開けると母はもう来ていた。




「あら、イーストン! アリアちゃんも! 今、アリアちゃんのこと探していたのよ。」


(あれ、意外と普通だ。)

娘が、部屋にいなくて騒ぎにするかと思ってた。




「今、アリアちゃんが部屋を探してもいなくてメイドを呼んで全力で探そうと思ったの。もしかしたら誘拐されたのかと思ったわ。」



いや、前言撤回。
過保護すぎるこの人……。



「イースありがとうね!」


母が兄の頭を撫でる。

「お母様、このあと用事があるんじゃなかったの?」



兄が上目遣いで母に疑問を投げる。

私の兄は母の予定まで知ってるのか…。
まだ5歳なのになんでこんなに(2回目)


「ああ、そうだったわね。ありがとう、イース。」

また母が兄の頭を撫でる。 
5歳と20代がする会話じゃない気が…。

「じゃあアリアちゃん行きましょうか!」

(へ?)

いや、どこに行くのですかお母様。



私がひたすらクエスチョンマークを浮かべてるのにきずいたのか母は説明してくれた。

「今日は王妃様にお茶会を誘われているのよ。それで、王子殿下も参加するらしいからアリアちゃんも参加した方がいいと思うの。」


(あー、そういうこと?)

さすが公爵家だな。



(え、まって…)



「おうじでんか?」

「そうよ、イアン様というのよ。アリアちゃんと同い年でこの国の王子様。」


イアンといえば…確か攻略キャラの1人だった。

あぁ、これがアリアとイアンが会ってしまうんだ。
そしてアリアがイアンに一目惚れするのか。


(いや…これヤバくないか?)

いや、私はさすがに一目惚れはしないと思う(たぶん)
だからこのあと親に言って、無理やり婚約なんてことはないけど…。

まだ、大丈夫だと思っていたけど、アリアはここで会って一目惚れしてしまうから諦められなかったのね。

そう思うとアリアは一途なんだな。
だんだん、アリアが可哀想になってきた。

確かに、ずっと想い続けてきたのに、急に身分の低い人に想い人をとられたなんて嫌がらせしたくなるのも分かる。 



「じゃあ、ドレス選びに行きましょうか!」

ドアを開けると私の世話係のリーナがいた。

「あ、奥様。すみません。」

「いいえ、私がかってにアリアちゃんの所に来ただけだから貴方が謝ることはないのよ。」

カイリーの優しい言葉にリーナが目をキラキラさせていた。

「はい! 奥様はお優しいですね!
あ、ドレスなんですが最近取り寄せした物がございます。」


「あら、ならせっかくだしそれを着ましょうか。アリアちゃんもきっと喜ぶわ!」


「はい。では、持って参りますね。」

「ええ。ありがとうね。」


ほんと、なんでこんないい親から悪役が生まれたのかよく分からない。



───────────────────



「アリアちゃん似合ってるわ!」

「すごくお似合いですね!」

「アリアすごく似合ってる!」

取り寄せたというドレスは綺麗な水色のドレスだった。
まだ3歳だからドレスというかワンピースだけど。

喋らなければ本物美人だから何着ても似合うんです!

でも、ゲームの世界の通りに悪役を演じるつもりはないのでちゃんとしてればただの美人になれるはず!だと思いたい。

これじゃあ、ナルシストだけどね。

「では、時間だから行きましょうか。」

「はい、もう馬車の方は準備出来ていると思います。」













「では、行ってらっしゃいませ!」

「アリアもお母様も気を付けて!」

「ええ。」

「うん!」


そうひて馬車が王宮に向かって動き出した。












10.1修正終