第3話

misr きみの恋心を貰う
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2024/02/13 15:11









2月14日といえばと聞かれると答えられない人はきっとそう多くはいないだろう。

つまりバレンタインデー。今日が丁度その日だった。


そんなわけで今は、もう夜になってしまったけど所謂恋人関係にあるさくらと時間を共にしている。

お互いの用事とか仕事とかが重なっていない時間となるとだいぶ限られていて結局会えるのが遅くなったって感じ。

そこで冒頭に戻るけど、バレンタインデーなんてほぼ誰もが知っていることだと思う。この活動をしていたら尚更。それだから少し期待してしまっていたのも事実だった。俺も市販のものだけどチョコ系のお菓子を買ってきているし当たり前のようにさくらからも貰う気でいた。だけど家に来ても、ふたりでソファに座ってゆったりとした時間を過ごしていてもしかしてさくら忘れてるのかもって本気で思うぐらいそういう感じの素振りが全くない、


でもはっきり直接聞くのってさ、もしほんとにさくらが俺に渡す気がなかったとしたら普通に悲しいし、俺ただの勘違い野郎になるやんって今までずっとその話題には触れずにいたけどやっぱり勘違い野郎でも馬鹿野郎でも貰えなくても俺は渡したいしって思って、はっきりではないけど直接聞いてみることにしようと口を開いた。



「さくら、今日ってなんの日?」

「知ってるでしょ絶対」

「お前こそだよ」

「"お前"ってやだ」

「あーはいはいw、さくらくん、」



白々しくそう俺が聞くとさくらに軽く笑って答えられる。やっぱり覚えてたやんか。そう思い、ちょっとむっとなって言い返したらこんな時でも"お前"っていう言葉を気にするらしい、っていうか気になっちゃうのか、何時かは忘れたけど"お前"って、自分が言うのも言われるのもどっちも嫌だって前言ってたな、それを思い出して少し面白くて笑ってしまった。


「ん〜でも俺正直に言うけどチョコとか用意できてないの」



のんびりとした声で少し不安そうにさくらがそう話す。それがなんか可哀想に思えてきて悪意があるわけじゃないなら別にいいやと相槌をうつ。



「そうなん、じゃあまあいっか」

「えっ、なんかくれとか言わないの?まいたけのくせに」

「まいたけのくせにってなんだよ、俺そんなん言ったことねえって」

「言ったことしかないでしょ」



俺を見上げて生意気に笑うさくらにつられて俺もそのまま笑っていたけど、ずっと言われっぱなしなのも癪だ。どうにかしてさくらに勝ちたいって、競争心みたいなのが芽生えてきたその時、いいことを思いついて俺はニヤリと口元を緩めていた。



「じゃあさ、もし俺がくれって言ったらなんかくれるの?」

「ん〜何かしらはあげるかも…だって渡せなかったのまいたけくんのせいだもん、まいたけくんチョコ好きじゃないって言ってたし何がいいのかわかんなかった。」

「そういうことね、まあ嫌いって言っても食べれんほどじゃないけどね」



理由を聞いて少し安心する。一応考えてはくれてたんだなって、それだけでちゃんと嬉しい。そうなんだけどそれを言ってみようと思ったのは、そんなさくらに対してのちょっとした悪戯心だった。



「……ねえ、じゃあ欲しいの言っていい?」

「………言うだけなら別に、」


ニヤリと笑ったままそう言って俺が一歩さくらに詰め寄るとそれを警戒したみたいにさくらが一歩分後ろに下がって俺から離れようとする



「くれるって言ったやんさっき」

「、時と場合によるよねw」

「え〜じゃあまあその気にしてやるよ」

「なにがw」



負けじとさくらを追い詰めて対面に真っ向から見つめるように少し背をかがめる。
改まって言うとなるとちょっと緊張して変な感じがするから、照れ隠しに笑って言ってやろうと思ったけど、俺が発した声は案外真剣なものだった。




「俺、さくらがほしいな」



さくらを見つめたまま静かにそう告げる。
一応笑ってはいるけど真剣なのは伝わってしまうかもしれない。
そうは思ったけど、別に今までにも好きとか可愛いとかはいっぱい言ってきたしその度にうざいとかきもいとか笑ってあしらわれてきたから今回もそんな感じだろう。


そう思っていたのに今日は違ったみたいだった。




びっくりしたようにさくらの目が一瞬大きく開いてその直後にぼわっと顔が赤くなる。



「……え」

「えっ、あ違うの、えと、は、え、?」



思っていなかった姿にびっくりして声が出てしまった俺に、さくらはてのひらで口元を覆い隠しながら言い訳にもならない事を言っている。



「んふ、さくらかーわいw」

「っ、ほんとうざい、てかなんなの、急にっ、」

「いつも思ってること言ってるだけだよ?」

「うぅ、ほんとに〜、」

「で?くれるの?」



さくらがそんな様子なのが貴重で、可愛くて嬉しくて可愛くて可愛くて、期待を孕んだ目でそのままさくらを見つめるとさくらは、俺を見ないようにする為か分からないけど、視線を下に落とし顔を赤らめたまま一言だけ言葉を発した。



「……もうあげてるじゃん」



小さい声だったけど確かにそう言ったのがわかった。
その一言だけでも嬉しすぎて可愛すぎて勢いのあまり、気づいたらさくらを押し倒すようにがばっと抱きついていた。



「何今日デレの日?!!」

「う、うるさいっ!まいたけくんのばか!」

「あーもうかわいい、馬鹿でもなんでもいいわとりあえずヤらせて」

「ほんとさいてい!きもい!」

「嘘だって!ww明日もさくら用事あるもんね」

「そうだよむりだもん」

「じゃあキスはしていい?」

「っ、なんでわざわざ聞くのっ!」



一回目のはほんとに冗談。でも二回目のそれは冗談っぽく、それとなく本気っぽくさくらにそう聞くと顔を赤くしたままきっと睨まれた。それが可愛くてずっと俺は口元を緩めたままでいる。



「ん〜なんとなく?wで、していいん?」

「……そんなの聞かなくても、していいって分かってるでしょ」

「だいせいかい」



期待以上の回答に笑みがこぼれる。
やっぱりさくらには敵わないな、そんなことを思いながら
ぎりぎり日が回っていないバレンタインの日の夜に、チョコレートじゃなくてその唇を奪えるのは俺だけの特権。











深夜テンションみたいな感じで書き殴ったので文章おかしいと思いますが別にあやまりません(?)

以前の🍄さんのポストから思いついた産物です。


見てくれてありがとうございます

はっぴーばれんたいんです

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