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第5話

ypsr 愛の伝え方
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2024/02/29 07:55





「もし俺が浮気してたらどうする、?」




寂しそうな声で、目も合わせずに急にそう問われる。

二人でいたのにさっきまでどっちも喋ってなかったから距離を感じちゃったのかな、そう思っていつも通りに俺も聞き返す。



「してるの?」

「してないよ、もししてたらの話」

「ん〜考えたくないかも、」

「なんで?」

「さくらが居なくなるの嫌だし」

「そっかあ…」



さくらはそう相槌をうって、不安そうな綺麗な桃色の目がその長いまつ毛でゆっくりと隠すように覆われる。



「じゃあ僕がもし浮気してたらどうする?」

「してる?」

「してないに決まってる」



当たり前に即答でそう答えると、さくらは少しだけふわりと笑って俺の聞いた事についてまたゆっくりと考えだしたらしい。



「引き止めたいけど引き止めれないかも」

「まあそれはそう、嫌すぎるけどさくらが幸せならって、、ん~…」

「それでも俺は引き止めて欲しいけどね、」



冗談にも本気にもとれる間合いでさくらがそう言って笑うから俺もどっちとも取れるようにさくらを見つめて笑い返した。



「それならよかった、俺も言ったそばからやっぱ絶対嫌だわって思ってたから。じゃあそうなったら全力で引き止めるよ、さくらが困るぐらいずっと駄々こねてる」

「ふふ、そっか、」

「でもさくらは浮気しないっていうのも俺知ってるよ」

「そうだねぇ、おれゆぺくん以外居ないもん」



さっきよりは多分心も落ち着いたんだと思う。
だけど寂しそうなのはまだ変わってないしもうちょっとだけ俺もお話したいからできる限り優しい声色でおいで、とだけ言ったらソファに座ってる俺の上に対面になるようにさくらが優しく乗ってくれた。

そのままぎゅっと抱きしめるとさくらも体を預けて抱きしめ返してくれる。


そうするだけで、言葉なんていらないきがして、だけどお互いちゃんと言わないと何も伝わらないのは知ってて、


だから抱きしめたまま、さくらの良い所とか好きな所とか、キリがないくらい出てくるからそれを全部伝える。

何があったのかは俺から聞けないけどただずっと、好きだよって伝え続けていると、少し経ってからもう分かったよって恥ずかしそうに笑ってそう言ってくれた。


でも、
ほんとに好きだよ、伝えきれないくらい

一生をかけても好きって言いきれないくらい

そんなに思ってる。



さくらが定期的に不安になっちゃうのも、本人には言わないけど俺の事ちゃんと好きなんだって実感できるし、

全部さくらなりの愛の伝え方であって、それのおかげで俺も心が軽くなる。

お互いにこうやって不安を軽減し合ってるこの日常がとても幸せなんだと思う。



一生一緒にいようねなんて、なんの根拠もないんだろうけど今だけはそう言っていたいし、さくらにもそう思っていてほしいな。


ずっと僕の傍で笑っていてほしくて、
ずっとこうやって見つめあっていたいから、



この日々を離さないように、綺麗な指を絡めて隙間なくぎゅっと手を繋いでいた。







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