何度、瞬きをしたか
普段よりも多く、目を閉じて、現実を見る
『あなたがいなくなった』という現実を
受けとめようとして、出来なくて
分かっていたはずの痛み
それでも、胸を引き裂かれて
それだけ、あなたの存在が大切だと
改めて知らされる
でも、そう思っても、もう遅い
あの時、ちゃんと伝えとけば良かったな…
痛い、痛い、苦しい、辛い
「幸せになってね」
って、前にあなたが言ってた
…あなたがいないと、幸せになんてなれないんだよ
置いてかないで欲しかった
せめて、一緒にいたかったな
ー雷sideー
髪をのばすことにした
前から(実は)好きだった可愛いものを集め始めた
…やりたいことはやれている
それでも、何処か虚しい
やっぱり、あの人の存在が大きかったんだな
ー???ー
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!