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第9話

.+*:゚+。. e.p 06 …☆
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2018/09/20 09:43
魔界に着くとイトは妃奈月をある部屋に運びこむ
T.アコ
T.アコ
イト様?どうされたのです?そのお方は?
ここは女魔法見習いが集まる塔で、いろんな魔女見習いが居る
A.イト
A.イト
あぁ、悪い。こいつが神の決めた奴でな。あまりにも魔力がないから見習いのとこに住まわせたいんだ
アコは驚いた顔をして妃奈月の顔をまじまじと見る
T.アコ
T.アコ
こんなに魔力がないのに、まさか本当に神が選んだのですか?
A.イト
A.イト
あぁ。そこで、君にこの子をサポートしてほしい。ここの塔では君が1番安心だ
T.アコ
T.アコ
確かに、ミコは居なくなっちゃったからその代わりは私くらいになりますもんね
そう言うとアコは呪文を唱えた。
T.アコ
T.アコ
部屋は私の部屋の隣に作っておきました。私が連れていきましょうか?
A.イト
A.イト
いや、俺が連れていこう。重たいだろう?
T.アコ
T.アコ
いえ、本日はティアー様がいらっしゃるので…
A.イト
A.イト
なるほど。迷惑なやつだ。あいつも結構暇なのか?
イトはこめかみを押さえながら溜息を吐いた。
T.アコ
T.アコ
いえ、存じませんが…週に1度は必ず来られます
A.イト
A.イト
そうか…なら、妃奈月と話がしたい時とかは魔法でお前に知らせるから頼むぞ。
T.アコ
T.アコ
分かりました。
A.イト
A.イト
仕事を増やしてすまないな
T.アコ
T.アコ
いえ、毎年恒例の行事ですから。ミコがやってるのを傍で見ていたので。



✽・:..。o¢o。..:・✽・:..。o¢o。..:・✽・:..。o¢o。..:・✽・:.
T.アコ
T.アコ
サモン・ス・アロウ
アコは妃奈月をベッドの上に置いて囁くように呪文を唱えた。
すると妃奈月の目は開き、重たそうに身体を起こした
安条 妃奈月
安条 妃奈月
うう…痛た…
妃奈月の目には幼い女の子が映った。
安条 妃奈月
安条 妃奈月
え?あなたは?誰?
T.アコ
T.アコ
初めまして。私はアコ。魔女見習いなの。そしてあなたのサポートよ。分からないことならなんでも聞いて
安条 妃奈月
安条 妃奈月
そう、アコ…ちゃん…?でいいのかな?
ひとつ、聞いても良い?かなぁ?
T.アコ
T.アコ
アコ、でいいわ。何かしら?
安条 妃奈月
安条 妃奈月
うん。アコ、ここは何処?
T.アコ
T.アコ
ここは魔女見習いの住む塔なの。そしてこの部屋は私が魔法で作ったからイメチェンしたい時は私に言ってね。
そう言うとアコは大事なものを思い出したように立ち上がった。
安条 妃奈月
安条 妃奈月
…??どうしたの??
T.アコ
T.アコ
妃奈月…これ…
安条 妃奈月
安条 妃奈月
…それは?
アコの手の中には小さな魔法陣のようなものがあった。
キーホルダーのようなプラスチックで作られたような少し軽そうな大きさは五百円玉くらいの魔法陣のシールのようなものがアコの手の中で光る。
T.アコ
T.アコ
妃奈月、手を出して
恐る恐る手を出す妃奈月にアコは躊躇なくその魔法陣を妃奈月の手の上にかざす

すると、魔法陣は凄まじい光を帯びて輝いた

思わず妃奈月は目を閉じる
安条 妃奈月
安条 妃奈月
うひゃぁ?
妃奈月は変な声を出し、じっと目を開ける。
すると手の甲に魔法陣が映り込み、それは肘へと肩へとそして心臓へと魔法陣が移動していくのを体感で分かる。
安条 妃奈月
安条 妃奈月
何、なに?なんか、熱いような冷たいような何かが胸に来てるよ!?
その魔法陣は妃奈月の心臓の中心に辿り着くと震えだした。
それと同時に妃奈月は胸を押さえ込み床に体が倒れ込む。
安条 妃奈月
安条 妃奈月
はぁ、はぁ
妃奈月は遂に声すら出なくなった。
それを見てたアコは真顔で
T.アコ
T.アコ
ここが頑張りどころよ
と妃奈月に言って、部屋から出ていってしまった

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