北斗サイド
いつもはすぐにくる返事も
結局来たのは翌日の昼だった
「会いたい」なんて
送って失敗したかな?と思ってた所だった
「今日いいよ。来る?」
「行く」
久しぶりで嬉しいのに素直になれない
自分に焦ったさを感じる
多分、今日は我慢できそうにないな…
なんて思う。
にしても、今日はこれとは別に気になる事が………
ジェシーがぎこちない
何か言いたそうなのに、
言ってこない上、ちょっと他人行儀で
オレ、何かした?
ダンスレッスンが終わった後、
言い逃れ出来ないように
あえて皆の前で言ってみるけど…
その時、テーブルに無造作に置かれてた
ジェシーのスマホが鳴る……
と樹が言って
次に発言にドキッとした
ジェシーがちょっと荒い声をあげたもんで
皆驚いている……
それだけで、良かった。
二人の関係や過去を知ったからといって
俺の気持ちがすぐに消える訳じゃないし
なにより、オレはあなたに会いたかった
帰る準備をして
急いであなたのマンションに行く
ピンポン🚪
いつもと同じ笑顔で
出迎えてくれる
なんで?いつもと同じ顔できるの?
あなたも随分と変な女だと思った
でも、好きなのは確かで
オレは思わず抱きついて
その言葉で自分がどんな顔をしてるか
分かる。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。