前の話
一覧へ
入学してから一週間が経った。
「なりー。一緒帰ろ」
「うん。今行く、ちょっと待ってて」
友達もできて部活にも入って何の変哲もない普通の日常。それが私にとって心地よかった。
私はバスケ部に入部した。兄が昔からやっていた。だから自然と真似してやって、自然とミニバスを始めた。ただそれだけの事。
「はい、みんな集まってー。ありがたいことに新入部員が5人も入ってくれました!やったね!まず一人一人自己紹介をしてもらおうかな。じゃあそこのポニーテールの子から、お願いね」
「はい。えー初めまして、結城 哉といいます。バスケは3歳くらいからやってます。中学は星宮中学でした。
中学からポジションはポイントガードでした。よろしくお願いします。」
「はい。ありがとう。じゃあ次は…」
「よし。まず基礎練してこうか。2・3年でやってくから慣れたら入ってきてね。」
「おつかれーっす。」
「おおー。龍翔、やっと来た、遅いよー」
「わりーわりー。寝てたわ。」
「あ、紹介するね。男バス主将の栞野 龍翔。仲良くしてやってね。」
「おー、女バスは5人入ったんだな。よろしくな。」
あの人見た事ある…んーでもあんま覚えてないや。それに関係ないし恋愛なんてもうしない。
龍翔
あの子、1人だけ雰囲気違うな。ま、どうでもいいけど。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。