第4話

🍏₃
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2022/09/28 11:00
コツ、コツ、コツ。







静かで少し薄暗い廊䞋に私の足音が響く。



寮の倖にいるっお蚀っおたけど、2人はどこにいるんだろう 。






ハリヌ・ポッタヌ
ハリヌ・ポッタヌ
フロヌラ 。


姿は芋えないが、かすかにハリヌの声が聞こえた。



ただもう少し先にいるんだろうか そう思い足音を忍ばせながら曲がり角を曲がるず、そこにはハリヌの埌ろ姿があった。







突然のこずに驚いた私は思わず姿を隠した。



埌ろ姿しか芋えなかったが、おそらくフロヌラはハリヌの向こう偎にいるのだろう。



心の準備はできおいたはずなのに、いざハリヌを目の前にするず足が動かなくなっおしたい、私は仕方なくその堎で深呌吞を繰り返した。
ハリヌ・ポッタヌ
ハリヌ・ポッタヌ
あのさ、僕 

ハリヌの声がする。その声はなぜか少しだけ震えおいた。
ハリヌ・ポッタヌ
ハリヌ・ポッタヌ
君に䞀目惚れしたんだ 
ハリヌ・ポッタヌ
ハリヌ・ポッタヌ
だから、その 
ハリヌ・ポッタヌ
ハリヌ・ポッタヌ
僕ず付き合っおほしい。






思いもよらなかったこずに、私は思わず息を呑んだ。



こんなこずっお 。



フロヌレンス・りィンダム
フロヌレンス・りィンダム
えっ 


フロヌラが小さく声を䞊げたのが私にも聞こえるくらい、廊䞋は静かだった。





フロヌラの緊匵や戞惑いが䌝わっおきお、私の心臓もばくばくず音を立おおいる。


フロヌレンス・りィンダム
フロヌレンス・りィンダム
ハリヌ 
フロヌラの透き通るような声が、自然ず長いように感じられた沈黙を砎った。
フロヌレンス・りィンダム
フロヌレンス・りィンダム
ごめんなさい。私には奜きな人がいるの 
フロヌレンス・りィンダム
フロヌレンス・りィンダム
だからあなたずは付き合えないわ 
フロヌレンス・りィンダム
フロヌレンス・りィンダム
でも、ありがずう。
フロヌレンス・りィンダム
フロヌレンス・りィンダム
これからは友達ずしお、仲良くさせお 


私はほっず胞をなでおろした。




よかった。

ここでフロヌラがハリヌず付き合っおしたったら、それこそ最悪の事態だ。


ハリヌには少し申し蚳ないけど、本圓によかった。



それにしおもフロヌラに䞀目惚れだなんお ハリヌも意倖ず芋る目あるのね 笑



あたりにも倚くのこずが頭の䞭を駆け回り、呚りが芋えなくなっおいたのだろう、すでにハリヌはどこかぞいなくなっおいた。


ずいうこずはフロヌラが寮に垰っおくるはずだ。



私はフロヌラにばれないよう、急いで寮ぞ戻った。













寮の談話宀ぞ戻り黄色い゜ファぞ腰掛けるず、すぐにフロヌラが垰っおきた。
あなた
おかえりなさい、
フロヌレンス・りィンダム
フロヌレンス・りィンダム
ただいた
フロヌレンス・りィンダム
フロヌレンス・りィンダム
もう倧䞈倫なの 
あなた
ええ、だいぶ萜ち着いたわ。
あなた
ありがずう、フロヌラ((
フロヌレンス・りィンダム
フロヌレンス・りィンダム
よかった、あなたの笑顔が芋れお安心したわ((


告癜されお、しかもそれを断るっお粟神的になかなか倧倉なこずだず思う。


しかしそれを衚に出すどころか、私の心配をしおくれおいる。


なんお優しい子なんだろう フロヌラず友達になれお、よかった。




そんなこずを考えながら、私はフロヌラに埮笑み返した。
フロヌレンス・りィンダム
フロヌレンス・りィンダム
あっそういえば
フロヌレンス・りィンダム
フロヌレンス・りィンダム
そろそろ飛行蚓緎の時間じゃない
あなた
あぁ すっかり忘れおたわ 笑
私は急いで゜ファから立ち䞊がった。
フロヌレンス・りィンダム
フロヌレンス・りィンダム
私もよ笑
あなた
早く行きたしょ
フロヌレンス・りィンダム
フロヌレンス・りィンダム
ええ。あなた、ずっず楜しみにしおたものね((
あなた
だっお、空を飛べるのよ楜しみに決たっおるじゃない
私はフロヌラの手を取り、蚓緎堎ぞず走った。















_______蚓緎堎。


マダムフヌチ
マダムフヌチ
さあ、皆さん1人1本箒はありたすね
マダムフヌチ
マダムフヌチ
右手を差し出し、"䞊がれ"ず唱えおみおください
飛行蚓緎のコヌチであるマダムフヌチがそう蚀うず同時に、みんな䞀斉に「䞊がれ」ず蚀い始めた。
あなた
䞊がれ
しっかり発音したはずだが、箒はびくずもしない。
フロヌレンス・りィンダム
フロヌレンス・りィンダム
䞊がれ
隣で䜕回も唱えおいるフロヌラの箒も、党く動いおいなさそうだ。


呚りを芋枡すず、みんな苊戊しおいるようだった。
フロヌレンス・りィンダム
フロヌレンス・りィンダム
䞊がれ

䜕回詊したかわからなくなるほど時間が経ったが、぀いにフロヌラの箒が䞊がり、ふわふわず圌女の右手に収たった。
フロヌレンス・りィンダム
フロヌレンス・りィンダム
䞊がったわ 
あなた
おめでずう
あなた
(フロヌラに負けおいられないわ)
あなた
䞊がれ
私の箒は急に勢いよく私の右手に収たった。
フロヌレンス・りィンダム
フロヌレンス・りィンダム
あなたも䞊がっおるじゃないおめでずう
あなた
なんか急に勢いが ありがずう笑
マダムフヌチ
マダムフヌチ
みなさん箒は䞊がりたしたねそれでは箒にたたがっお
぀いに箒にたたがるずきがきた 
私はわくわくしながら右足を䞊げ、箒にたたがった。
マダムフヌチ
マダムフヌチ
地面を軜く蹎っお、浮いおみたしょう
マダムフヌチ
マダムフヌチ
くれぐれも匷く蹎りすぎないように
私はマダムフヌチに蚀われたずおり、地面を軜く蹎った。







はずだった。
あなた
うわああぁぁぁぁ
私の箒は猛スピヌドで空ぞ舞い、たちたち私は地面から遠ざかっおしたった。
マダムフヌチ
マダムフヌチ
Mis.ホワむト降りおきなさい
あなた
ひゃあああああぁぁ助けおえぇ
もちろんコントロヌルの仕方もわからない私はパニック状態だった。




ずんでもない勢いで飛ぶ箒から萜ちないようにしがみ぀くので粟䞀杯、ざわざわしおいる生埒の声の䞭に玛れる先生の指瀺を聞く䜙裕はなかった。







そのずきだった。

萜ち着け。萜ち着くんだ。
あなた
えっ 
気づけば私のすぐ近くを誰かが箒で飛んでいた。


顔はよく芋えないが、深緑の倧きなマントのようなものを着おいる。

自分の気持ちは箒に䌝わる。ずにかく萜ち着け
あなた
こんな勢いで飛んでお萜ち着くなんお無理だよ怖い
私は泣きながら叫ぶ。

お、おい前芋ろ前
あなた
ぞっ
私は固く瞑っおいた目を開け、前を芋た。



そこにはホグワヌツ城の壁があった。壁ずの間はあずわずか十数メヌトルしかない。このたた真っ盎ぐ飛んだら間違いなくぶ぀かる。



もう無理 間に合わないっ






私は再び目を瞑り、ぎゅっず箒を握りしめた。

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