店員「お待たせ致しました」
あなた「おおおお!美味しそう!!」
「じゃ、食べるか!」
あなた「うん!いただきまーす!」
彼女の目は初対面の俺でも分かるほど今とても輝いている
ふと考えてみると
カフェに来て初めてあった2人が黙って食べるのって結構面白いよな
なんか笑えてくる
それから俺らは色んな話をした。
お互いの自己紹介から始まり学校の話などなど…
最初は全然話せなかったが徐々に
「あなたちゃんって天然やなw」
あなた「それいいますー?w」
冗談を言い合えるほど打ち解けられていた。
色々わかったことがある
彼女は山岡あなたさんといい、隣町の高校に通う2年生
姉が二人いて末っ子らしい。
俺も兄貴がいるから色々話があった
古い日本の本を探し回るのが趣味らしく、今日はそれであそこの図書館に来ていたらしい。
あなた「あ、お姉ちゃんが迎えに来てるみたい!!それじゃあそろそろ失礼しますね!今日はキヨくんありがとう!!ほんとに楽しかった!また今度ね〜」
あなたちゃんはスマホをちらと見て財布からお金をだし、ぽんと置いて手を振りながら帰っていった
遅れて手を振り返す
「また今度か…」
意味もなく呟く
なにか胸がモゾモゾする。
なにかを忘れているような…そんな気がするがまあ気のせいだろう
俺はかっこつけて頼んだ苦手なコーヒーをズズッとすすり家に帰ることにした。
「にっが」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。