第5話

5話
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2019/08/15 06:26
店員「お待たせ致しました」


あなた「おおおお!美味しそう!!」


「じゃ、食べるか!」


あなた「うん!いただきまーす!」




彼女の目は初対面の俺でも分かるほど今とても輝いている

ふと考えてみると
カフェに来て初めてあった2人が黙って食べるのって結構面白いよな

なんか笑えてくる






それから俺らは色んな話をした。
お互いの自己紹介から始まり学校の話などなど…


最初は全然話せなかったが徐々に



「あなたちゃんって天然やなw」

あなた「それいいますー?w」



冗談を言い合えるほど打ち解けられていた。




色々わかったことがある


彼女は山岡あなたさんといい、隣町の高校に通う2年生

姉が二人いて末っ子らしい。
俺も兄貴がいるから色々話があった

古い日本の本を探し回るのが趣味らしく、今日はそれであそこの図書館に来ていたらしい。








あなた「あ、お姉ちゃんが迎えに来てるみたい!!それじゃあそろそろ失礼しますね!今日はキヨくんありがとう!!ほんとに楽しかった!また今度ね〜」




あなたちゃんはスマホをちらと見て財布からお金をだし、ぽんと置いて手を振りながら帰っていった



遅れて手を振り返す


「また今度か…」


意味もなく呟く

なにか胸がモゾモゾする。

なにかを忘れているような…そんな気がするがまあ気のせいだろう




俺はかっこつけて頼んだ苦手なコーヒーをズズッとすすり家に帰ることにした。





「にっが」

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