第133話

番外編 二周年記念
776
2022/05/20 15:00
『2人の母親』
ある休日の昼頃。

各自昼食をとり、共同スペースで話している中。

誰かが寮の扉を開けた。
ハンジ:マリアーー!!!

上鳴:え?!

麗日:こ、この前来てた人!!

瀬呂:またきたのかよ不可解現象!!

マリア:ど、どうして、、ハンジさん1人だけですか?

ハンジ:そーなんだよー!!リヴァイとか調査兵団上層部で会議してたら、急にね?ラッキー、後でリヴァイに自慢してやろー

マリア:き、来てくれたのは嬉しいですけど、また前みたいにちゃんと戻れるか、、

ハンジ:何々っ?!マリア心配してくれてんの?!きゃー!成長!!成長を感じるッッ!

マリア:ハンジさん私の母親か何かでしたっけ。

ハンジ:えー?マリアに色恋を教えてやったのはこの私だよ!!

マリア:いや、教わりましたけど、少しも身についてないですよ。

ハンジ:つれないなぁ〜

少しぶすくれるハンジさん。

もう、あなたいい歳した大人ですよね。

焦凍:あの。マリアの小さい頃って、どんな感じだったんですか?

ハンジ:あっ、轟くんだね!うーん、どうだろ、マリアがウチに来たのは12歳の頃だったし、そのときにはもう今のマリアが出来あがっちゃってたからなぁ。

焦凍:そうなんですか、、

マリア:焦凍。昔の私なんてどうでもいいでしょ。

ハンジ:でも、今よりもっと堅かったかな、表情も言葉も。可愛いのは変わらないけどね!!

マリア:ハンジさん!!

ハンジ:マリアを調査兵団に入ってから初めて見たのはリヴァイなんだけどさ、滅多に人を褒めないリヴァイが珍しく褒めてたって言うか圧巻してたって言うか。『あいつをリヴァイ班に入れたい』ってエルヴィンに直談判してたなー。エルヴィンの方は、流石にいくら秀才でも12歳の少女を積極的に巨人と戦うリヴァイ班に入れたくなかったらしくて最初は認めなかったんだけど、リヴァイがこんな風に言ってくるなんて珍しいってことでマリアはリヴァイ班に入ったんだよね。

マリア:あ、あの、ハンジさん、体が、、

ハンジ:確かにマリアを大勢の調査兵団から見つけたのはリヴァイだよ?!でも、私の方がリヴァイよりマリアを大切に育てた自信あるしねー!!いやぁ、本当にマリアは成長したよぉ!!15の癖に妙に大人っぽく育っちゃったけど、頭もキレるし体力もある、万能な子に育ったのはこの私のおかげと言っても過言じゃ、、

リヴァイ:おい。

ハンジ:、、、ありゃ?

リヴァイ:お前、急に消えたと思ったら今までどこに行ってたんだ。しかもまた現れたと思ったらマリアを育てたどうだって、、ついに奇行種の仲間入りを果たしちまったらしいな。

ハンジ:ありゃ?なんで私ここにいるんだ?さっきまでマリアと轟くんと話してたはずなんだけどなぁ、、

リヴァイ:あ”?”あっち”行ってたのか?

ハンジ:そうそう。でも、少ししかいられなかったみたい。あ〜、もうちょっといたかったんだけどぉ〜

リヴァイ:、、うるせぇな。今は会議の途中なんだぞ。団長が何してんだよ。

ハンジ:ゴメ〜ん!

リヴァイ:チッ
ハンジさんは長々と私がリヴァイ班に入った経緯を話している内に、どんどんと体が薄くなっていった。

今までは不可解現象が起こると一日はそのままだったのに、なんで今回はこんな数分しかなかったのか。

そんな度々不可解現象が起こるわけではないから、もう少し一緒にいたかったのに。

、、、って、私らしくない。

でも、、ハンジさんの言っていることは間違っていない。

両親を失って、空っぽになった私に、『心』を与えてくれたのは、他の誰でもなくハンジさんだった。

当時私は今より愛想が悪くて、誰に対しても冷たい態度しか取れていなかったのに、ハンジさんやリヴァイ兵長は私のことを見捨てずにいつも側にいてくれた。

私の両親は幼くして失くしてしまったが、”母親”を失くした訳ではなかったのかもしれない。