第5話

反射がなければ目がゲームオーバー
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2021/10/12 12:13
森鴎外
では行ってきてくれるかい?
太宰治
分かりました
と少し気に食わない様子で太宰が言う。
そこに自分もついて行こうとすると
森鴎外
待ち給え少年
中原中也
あぁ?
太宰治
ん?
森鴎外
中也くんでも太宰くんでもないよ。
少年と呼ばれたので中也のことかと思ったが、その中也でもなく、太宰でもない。

この空間に人物は自分合わせて4人。
考えるまでもなくわかった。
(なまえ)
あなた
なんでしょう?
ポートマフィアの首領様がこの野良犬めになんの御用で?
森鴎外
あぁ、太宰くん達は行っていいよ。
勘違いさせてすまないね。
バタン
と重たい扉が閉まる音がした
森鴎外
却説、君は何者だい?
(なまえ)
あなた
先刻からただの野良だと言っているでは無いですか。
森鴎外
君について調べて見たが、
住所、学校名は愚か、性別や名前も出てこない始末だ。
一体君は何者なんだい?
あぁ!
推しが話している尊いシーンが見れないではないか!

というのはさておき、
先ず性別自体が間違われているのに加え、
恐らくアイツのことだからどうせ戸籍など作っていないのだろう。

一応中性的な感じで一人称を“僕”に変えるとして、
選択肢が2つある。

1、本当のことを言ってマフィアに入る
2、嘘をつくがマフィアに入る(説明は後にする)
もう答えは2に決まっているでは無いですか!

そっちの方が面白そうだし←
(なまえ)
あなた
…。(この間約0.3秒)
(なまえ)
あなた
では森鴎外さん。
僕が“創られた存在”だったらどうします?
森鴎外
ほう?
それはどういうことかな?
(なまえ)
あなた
もし僕が無から創り出された有だったらどうしますか?
森鴎外
どうもしないさ。
太宰くんから聞いたよ。
と人差し指をピンと立ててにっこりと微笑んだ。
森鴎外
あの太宰くんと広津さんから逃げたんだって?
行動は単純だが、磨けば…
と言った瞬間に自分の横を鋭い刃物が通った。
反射的に避けることは出来たがあと少しで頬を掠めるところだった。
森鴎外
これも避けるのだね。
(なまえ)
あなた
はい。まぁ、
危ないよ?
避けるのが少し遅れたら左目即ゲームオーバーよ?

リアル太宰包帯しちゃうよ?
森鴎外
あ、そうそう。
磨けばこんな刃物になる
と言いながらメスを手でクルクルと弄ばせていた。
森鴎外
で、
“創り出された”とはなんだい?
(なまえ)
あなた
気づいたらここにいたんです。
とある異能力名の書かれた紙と一緒に。
森鴎外
異能力…ね。
(なまえ)
あなた
はい。
その名は
“____”
数刻先の__を__する異能力です。
森鴎外
っ!?

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