『何だよ!どうなってんだ!』
私はエリア着くと、上空から様子を見た。
ゾンビが消えていく。
人間がまだ多い。
『ピエロ、ここにもまだあいつらのようなやつがいるかもしれない。いや、絶対居るな。見つけたらすぐに殺せ!必ずだ!』
私は怒っている。
ゾンビを殺すなんて行為を早く止めないと!
私の計画が狂ってしまう。
『分かりました。お任せ下さい。見つけてからでいいんですか?見つけ出すの方がよろしいと思います。』
ピエロが言ってきた。
確かに見つけ出すのが簡単だったらその方がいいかもしれない。
けど、簡単じゃないから。
見た目は同じ。
普通の人と見分けがつかない。
私でも分からなかった……。
悔しい、憎い、殺意しか沸かない。
『見つけ出せない。見分けつかない。だから、無理だ。』
私がそう言ったが、ピエロは自信満々に言った。
『分かりますよ。骨の構造、筋肉の構造を見れば。』
ピエロはニヤリと笑っている。
『出来るならやってみろ!早く行け!』
私はピエロの言動にすごくムカついた。
私よりも凄いって強いって言いたいのか?
そんなこと思ってないと本当は分かっている。
けど、何かムカついてしまう。
『早く殺してこい!見つけ出せ!』
ピエロが中々行かなかった為、もう一度命令をした。
『その言葉待っていました。』
そう言って、ピエロは地上へと向かって行った。
早く殺せ!
殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺すんだ!
ゾンビも頑丈なのに、殺せるなんて異常な奴らだ。
早く殺さないと、邪魔になる。
ゾンビでも正気を取り戻せば大丈夫だ。
なのに、何でその選択があると気づかない?
それとも、気づいているのか?
それなら、最低だな。
私も最低、お前らも最低だ!
私のことを言えないだろ!
お前らだってそうじゃん!
私は、全てが終われば、全てのゾンビの正気を返しすつもりなのに……!
なのに、ゾンビになった人を一度殺してしまったら、もうゾンビに出来ない……!
死ぬんだよ。
本当の死だ。
ゾンビになる薬品は二度は効かない。
魔王and殺人ピエロ討伐隊のやっている事は間違っている!
断言出来るさ!
しかも、逆効果だよ!
私を怒らせて、世界は余計に荒れるだけだ!
そのことに気づく奴は居ないんだな。
気づいても、もう取り戻しつかないがな。
私もそろそろ戦いに行こう。
私は地上へと向かって行った。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。