第4話

1番気取りの女王様〜3〜
445
2018/08/28 00:12
ー放課後ー
漢字のテストはまぁまぁだったな。
さて、帰るか。
私は教室を出ようとしたとき、声が聞こえた。
さなえ
私悪くなくない?ww
女の子
ま、まあ
さなえが仲のいい女の子と話している。
さなえ
やっぱさー、短気なんだよねぇ
さなえ
あんな1人で怒っちゃってさー
さなえ
笑っちゃうよね〜
女の子
そうだね
は?なに?
私が悪いみたいじゃん。
さなえ
怒らないで冷静な私って大人じゃない?ww
なにそれ……
怒りが爆発しそう。
もうこんなの耐えられないよ。
自分が悪いのに、周りの人に自分は棚に上げて他の人を蹴落とす。
いつもそう。
自分が良ければいい。
そうやって1番気取っている、うざいやつなんだよ。
みき
くっ!
私は、走って学校を出ていった。
もうこんな生活やだ!!
こいつの言いなりなんて!!
がむしゃらに走っていって、いつのまにか知らない森の中にいた。
みき
え……?
みき
ここ……どこ?
迷子になってしまった。
知らない森の中。
こんな森、あったっけ?
???
珍しいわね
みき
え?
後ろから声がしたので振り向いてみると、そこにはとても綺麗ですらっとしてる黒い服を着た女の人がいた。
ルロリー
ルロリー
最近、お客様が見られなかったから。
みき
え、えっと……
ルロリー
ルロリー
迷子なの?なら、うちのお店へおいで。
みき
あ、ありがとうございます
私は、そのお姉さんの後をついていった。
ついた先は、大きな館だった。
館の前には、『復讐の館』と書いてある看板があった。
ルロリー
ルロリー
入っていいわよ
そう言われ、私は恐る恐る中へ入った。
そこは、とても綺麗で広いところだった。
みき
あ、あの!
ルロリー
ルロリー
ん?
みき
ここは、どんなお店なんですか?
ルロリー
ルロリー
ここは『復讐の館』って言うお店で、誰かに復讐する夢を叶える場所よ。
みき
え?
ルロリー
ルロリー
あなたも、誰かに復讐したくてここにたどり着いたんじゃないかしら?
みき
そ、それは……
私は、さなえに復讐したい。
天罰を……与えたい。
みき
そうです。復讐したい人がいます。
ルロリー
ルロリー
ふふっ、分かったわ。
お姉さんが優しく笑った。
ルロリー
ルロリー
願いを言ってみなさい
みき
わ、私は、さなえを……あいつを!1番からどん底へ落としてやりたい!!
ルロリー
ルロリー
分かったわ。
ルロリー
ルロリー
けれど代償をもらうけど、それでもいいかしら?
みき
代償?
ルロリー
ルロリー
夢が叶ったら、代償をもらうの。
ルロリー
ルロリー
あなたの1番大切なものを、ね?
みき
私の1番大切なもの……
大切なもの、何だろう?
でも、願いが叶うならそれでもいい。
みき
分かった。代償は渡す。
ルロリー
ルロリー
そう。じゃあ願いを叶えるわね。
みき
本当に叶うの?
ルロリー
ルロリー
ふふっ、それはあとのお楽しみね。
みき
何だかわからなかったけど、私はそのまま館の外へ出ていった。
ルロリー
ルロリー
またのおいで、お待ちしています。
私は森の中をまっすぐ歩いていった。

プリ小説オーディオドラマ