「先生」というものは生徒の能力を伸ばすもの。学力に留まらず、人間性や社交性、コミュニケーション能力…しかし、根幹はやはり学力だ。それを軽視するクラスメイトに対し、怒りを抱くのは先生としては当然のことだろう。
しかし…学力を諦めていない私までこのお小言を聞かなければいけないというのは、どういう事なのだろうか。
成り行きを見守っていると、先生はビッチ先生と烏間先生に似たような内容の質問をした。要するに「敵に相対する時、手段はひとつで良いのか」ということだ。こんなこと、素人にもわかる。手数はあるに越したことはない。
すると、先生はぐるぐると回りだしやがて竜巻のようになった。竜巻から先生は語る。
そして、50位以内を取れと言う先生。ふむ、50位以内なんて楽勝だな。むしろそこから落ちたら私は恥じた方がいい。そうして解散となった…はずだった。
そう言って解散になった。カルマくんと共に帰路に着く。途中でジュースを買い、私は甘ったるいカフェオレを飲みながら駅に向かう。その道すがらいちごオレを飲むカルマくんに問う。
だから、絶対に取ってやる。10位以内を。そう決意をして電車に乗り込んだ。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!