昨日は結局あの騒動の後、渚くんは本校舎に寄っていくと言っていたので山をおりるところまでしか同行しなかった。なのでそこで何があったのかは推測でしかないが…教壇の上に悪意を持って置いてあるのは、恐らくカルマくんの仕業だろう。
うーん、先輩を助けていた時と比べて…こう…随分変わってしまったように見える。
しかし、だからといって大して彼のことを知りもしない私に何が出来るということも無い。大人しくタコが来るのを待った。
事業の時間、タコはドアを開けて入ってくる。クラス一同が沈んだ雰囲気になっているのを見抜き、どうしたのかと問いつつ教室を見渡す。教壇のタコに目が止まる。
タコは悪意と殺意が入り交じった声の主を見つめるとわかりましたと一言。
次の瞬間、カルマくんの口の中にはたこ焼きが。マッハ20の使い方間違ってない?大丈夫?
その一言で、今日は波乱万丈になりそうだ…とクラス中が悟ったことだろう。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。