第12話

12時間目
335
2020/12/17 02:15
喧嘩早いとは思えない雰囲気のやわらかさでカルマくんはタコに近づいて行く。
殺せんせー
殺せんせー
赤羽業君…ですね、今日が停学明けと聞いていました。初日から遅刻とはいけませんねぇ。
赤羽 カルマ
赤羽 カルマ
あはは、生活リズムが戻らなくて。下の名前で気安く呼んでよ、とりあえずよろしく先生!
そう言って握手を求めるカルマくん。その手を取るタコ…その直後タコの触手が弾け飛ぶ。理解できない。何が起きたのか誰にも分からない、ただ一つ、初めてタコにダメージを与えた生徒ヒトだということ以外は。
その後の小テストの時。タコの触手がうるさいこと、寺坂とカルマくんが口論になったこと以外にもう1つ事件が起きた。テスト中は静かに!と注意を受けたカルマくんがアイスを食べだした。
タコがジェラートに注目したその瞬間、カルマくんが床に小さい何かをばらまいた。
あなた

(?
あ、あれって対先生用のBB弾?)

赤羽 カルマ
赤羽 カルマ
で?どーすんの?殴る?
話は聞いていなかったが、なにやら挑発するカルマくん。こちらにゆっくり…マッハ20の最高速度からすればハエが止まるようなスピードでよって来る。タコはカルマくんに注目してる。BB弾にも…気がついていない。記憶から、銃の位置を確認。あと3m、1m、10cm…
タコの足がBB弾を踏み、弾け飛ぶ。驚いた隙を狙って弾を打つ。
直後、更にもう2発発砲音が響く。私の撃った弾が一つだけかすり、他は全て避けられた。クラス中が驚いた顔をしていた。カルマくんを除いて。
赤羽 カルマ
赤羽 カルマ
何度でもこういう手使うよ。授業の邪魔とか関係ないし。それが嫌なら俺の親でも殺せばいい。
そう言って挑発をしたあと、テストを先生に突き返して出ていった。
それを皆で呆然と見つめる中、初めに口を開いたのは渚くんだった。
潮田渚
潮田渚
さっきのは…2人で協力したの?
あなた

してない。カルマくんがBB弾をばらまいたのが見えていたから、独断で合わせた。

少しだけ、みんなの空気がどよめく。そう大したことはしていないはずだけど、不思議だなぁと思っていると大きな声が響く。
殺せんせー
殺せんせー
はっ!
気がついたなら止めてくれてもよかったんじゃないですか!?怪我しなくて済んだのに!
アンタはターゲットでしょうが…アサシンに対して何言ってるの。皆呆れ返っていた。

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