喧嘩早いとは思えない雰囲気のやわらかさでカルマくんはタコに近づいて行く。
そう言って握手を求めるカルマくん。その手を取るタコ…その直後タコの触手が弾け飛ぶ。理解できない。何が起きたのか誰にも分からない、ただ一つ、初めてタコにダメージを与えた生徒だということ以外は。
その後の小テストの時。タコの触手がうるさいこと、寺坂とカルマくんが口論になったこと以外にもう1つ事件が起きた。テスト中は静かに!と注意を受けたカルマくんがアイスを食べだした。
タコがジェラートに注目したその瞬間、カルマくんが床に小さい何かをばらまいた。
話は聞いていなかったが、なにやら挑発するカルマくん。こちらにゆっくり…マッハ20の最高速度からすればハエが止まるようなスピードでよって来る。タコはカルマくんに注目してる。BB弾にも…気がついていない。記憶から、銃の位置を確認。あと3m、1m、10cm…
タコの足がBB弾を踏み、弾け飛ぶ。驚いた隙を狙って弾を打つ。
直後、更にもう2発発砲音が響く。私の撃った弾が一つだけかすり、他は全て避けられた。クラス中が驚いた顔をしていた。カルマくんを除いて。
そう言って挑発をしたあと、テストを先生に突き返して出ていった。
それを皆で呆然と見つめる中、初めに口を開いたのは渚くんだった。
少しだけ、みんなの空気がどよめく。そう大したことはしていないはずだけど、不思議だなぁと思っていると大きな声が響く。
アンタはターゲットでしょうが…アサシンに対して何言ってるの。皆呆れ返っていた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!