第3話

巻き添い -❤-
9,043
2021/05/29 14:01
 やまと
やまと
頭冷やしてくる


そう言って俺は、部屋を出た





どうしてもあの空間と空気に耐えられなくて





ゆうたの顔を、、見れなくて、





すぐ玄関に向かって、





他人の家かのように外に出た










きらわれた、よな...。

 やまと
やまと
はぁ...。


しばらく扉の前で立っていると





見覚えのある人影が近づいてきた。

 ひゅうが
ひゅうが
おお、やまと何してんの?
 ゆうま
ゆうま
お、やまと君じゃないすか
 やまと
やまと
......。


俺は俯くことしか出来なかった

 ゆうま
ゆうま
.....?
 ひゅうが
ひゅうが
ゆうま、先中入ってて
 ゆうま
ゆうま
...?、あ、はーい
 ひゅうが
ひゅうが
、やまと行くぞ
 やまと
やまと
行くって、どこに、、
 ひゅうが
ひゅうが
いいから着いて来いって


グイッ



急に腕を引っ張られ、こけそうになるけど





今の俺には抵抗する気力もない





ひゅうがは優しく俺の腕を掴んだまま前を歩いてくれた





途中、涙が出そうになったけど





何とか必死にこらえた









 ̄ ̄車内にて

 ひゅうが
ひゅうが
で?、


ひゅうがは、車を駐車場に停めたまま





運転席から話しかけてきた





目線はこっちを向いていない

 やまと
やまと
.........。
 ひゅうが
ひゅうが
話せない、、?


ひゅうがには話せる...気がする、





いや話さなきゃ行けない気がした

 やまと
やまと
ひゅうが、
 ひゅうが
ひゅうが
うん?
 やまと
やまと
俺.....俺...お、れ、、


俺は目に涙を浮かばせながら





何とか伝えようと言葉を発した

 ひゅうが
ひゅうが
.....。


ひゅうがは俺の方に顔を向けて





言葉に詰まっている俺に優しく

 ひゅうが
ひゅうが
...、ゆっくりでいい


なんて言うから





ひゅうがの温かさに耐えきれず





今まで誰にも言えなかった気持ちが





俺の中から溢れてきた

 やまと
やまと
ひゅうが...っ、俺、
男が好きなんだよ.....っ
 ひゅうが
ひゅうが
っ...!!!
......う、うん、。
 やまと
やまと
ゆうたのことが好きなんだ......うぅっ...
 ひゅうが
ひゅうが
やまと...
 やまと
やまと
ううぅっっ...
 ひゅうが
ひゅうが
よく言ったよ、、ほら


そう言ってひゅうがは、俺を抱きしめてくれた





それからしばらく俺は、





ひゅうがに包まれながら泣き続けた









 ̄ ̄しばらくして

 ひゅうが
ひゅうが
落ち着いた?
 やまと
やまと
うん、ありがとう
 ひゅうが
ひゅうが
で、お前はどうしたいの?
 やまと
やまと
お、俺は


俺がどうしたいか。





いや俺は、猛烈にアタックするしかできない





あとは、ゆうたが決める




だけど、俺はやっぱり、、

 やまと
やまと
俺は、ゆうたに好かれたい...
今よりもっと、、
 ひゅうが
ひゅうが
お前、女みたいだな 笑
 やまと
やまと
やめろよ、まじだから
 ひゅうが
ひゅうが
ごめんごめん、笑...じゃあ
 やまと
やまと
、、?
 ひゅうが
ひゅうが
お前はその気持ち、ちゃんと伝えたの?
 やまと
やまと
いや、、キスだけして逃げてきた...
 ひゅうが
ひゅうが
あぁ、だめだなー
ひゅうがはそう言うと、スマホをいじり始めた
 やまと
やまと
何してんの?
 ひゅうが
ひゅうが
んー。
 やまと
やまと
.....??
 ひゅうが
ひゅうが
おけ、ゆうた呼んだ。
 やまと
やまと
は!?、何してんの?!
 ひゅうが
ひゅうが
俺の車ん中でいいから話しなよ
 やまと
やまと
え、、でも.....!!
 ひゅうが
ひゅうが
お前が本気で嫌なら、ごめんって言って帰せばいい
 やまと
やまと
そんな、の...


出来るわけないだろ

 ひゅうが
ひゅうが
んじゃ、頑張れよー
 やまと
やまと
あ、ちょっ...!!


俺は怖くなって、





出ていこうとするひゅうがの袖を掴んだ

 ひゅうが
ひゅうが
...なんだよ、怖いのか?
 やまと
やまと
...うん
 ひゅうが
ひゅうが
大丈夫だって、
お前はお前が思ってるより良い奴だから
 やまと
やまと
そういう問題じゃ...っ
 ひゅうが
ひゅうが
早くしないとゆうた来ちゃうだろ
 やまと
やまと
......、
 ひゅうが
ひゅうが
頑張れ、俺はお前の味方だから
 やまと
やまと
ひゅうが...
 ひゅうが
ひゅうが
じゃな


ひゅうがは俺に微笑んで





ゆっくり車から出ていく



ガチャ

 やまと
やまと
ひゅうが...っ
 ひゅうが
ひゅうが
ん?
 やまと
やまと
ありがと、まじで
 ひゅうが
ひゅうが
おうっ


バタン



ひゅうがのお陰でさっきより怖くなくなった





それでもやっぱり怖いものは怖いけど、





いつも味方でいてくれるひゅうがに、何度助けられたことだろう





良い友達を持ったな、と毎度実感する





そんなことを考えている暇もなく










運転席にゆうたが乗ってきた。

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